「徴用工判決」日本の“経済的報復”で困るのは韓国? それとも日本?

『国家不渡りの日』――。昨年11月、韓国でこんな物騒なタイトルの映画が公開された。同作は公開後12日間で観客動員数260万人を突破し大ヒット。今後、日本も含む世界17カ国でも公開される予定だという。

 同作が描くのは、アジア通貨危機に端を発する韓国の「IMF危機」の時代を生きる人々だ。1997年、韓宝鉄鋼や起亜自動車の倒産を皮切りに韓国経済は大混乱に陥った。アメリカのS&P社やムーディーズ社は韓国の格付けを相次いで下方修正し、株価は大暴落。国家破綻の危機に追い詰められた韓国政府はIMF(国際通貨基金)に資金支援を要請した――というのが「IMF危機」。韓国では、この事件を戦前の日本統治に続く「第2の国恥」と呼ぶ。そのため、当時の大統領だった金泳三氏は、現在、韓国内で最も評価の低い大統領の1人とされている。

 なぜ今、21年前の「IMF危機」を描いた映画がヒットしたのか。その背景には、韓国世論に1997年以来の“経済への危機感”が再燃しているからに他ならない。韓国でヒットする映画には、その時代の社会背景を色濃く反映する傾向がある。例えば、2015年に観客動員数1200万人を記録した『ベテラン』は、ベテランの警察官が、調子に乗って好き勝手やりまくる財閥グループの御曹司を捕まえるという“勧善懲悪ムービー”だったが、その前年に大韓航空の副社長が「ナッツ・リターン事件」を起こし、国民全体に「財閥の連中を許すな!」という空気があったために爆発的なヒットとなった。

 事実、文在寅大統領の経済政策に対する韓国世論の評価は非常に厳しい。今年2月に行われた世論調査によると、文政権の経済政策について否定的な評価は61%で、肯定的な評価(23%)を引き離している。また、労働雇用政策についても否定的な評価は59%で、肯定的な評価(26%)を上回っている。


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