動物写真家が投稿した「二度と撮れないかもしれない」という、エゾシマリスの冬支度をとらえた写真が話題になっています。か、かわいすぎる……。

動物写真家の佐藤圭( @slashslashphoto )さんが11月25日、X(旧Twitter)に投稿したもの。北海道で8年前に撮影したという、苔らしきものを口いっぱいに頬張ったエゾシマリスの写真です。

そんなに入るの!? と驚いてしまうほど、ほお袋にエサと苔をたくわえており、完璧なカメラ目線と左手を突き出したようなポーズが印象的です。

写真には、

💬「よくばリス🐿かわいいですね」

💬「ピースしてるように見えるヾ(o゚ω゚o)ノ゙」

💬「かわいすぎる🥰食いしん坊さん?」

といったコメントや、「凄い写真だ」という感想も多く寄せられました。

佐藤圭さんにお話をうかがいました。

――この写真でエゾシマリスは何をくわえているのでしょうか?

みなさん食いしん坊と表現してくれていますが、実はくわえているのは苔(ハナゴケ)なんです。これは食べ物ではなく巣材、すなわち冬眠するのに必要な布団になります。面白いですよねー。

――撮影時のエピソードなどあれば教えてください。

冬が来る直前の秋に北海道大雪山黒岳で撮影しました。エゾシマリスは秋になると冬の食料を集め、そのついでに巣材も持って巣に帰ります。大雪山の冬は半年以上も雪に覆われてしまうので、木の実などの沢山の食料が必要なんです。

――佐藤さんにとってエゾシマリスの魅力とはどんなところですか。

広大な自然の中で健気に生きていて、仕草や動きも可愛らしいです。ぜひ皆さんも北海道の山に来て、エゾシマリスを探してみてください。北海道全域の山々に暮らしていますよー。

――佐藤さんはエゾシマリスの写真絵本 『山の園芸屋さん エゾシマリス』 (文一総合出版)も出版されています。こちらはどういった内容ですか?

シマリスが木の実や種子を色々な場所に隠しますが、その種を食べ忘れることがあり、そこから、新しい芽が出ます。

そうやって、山の広範囲に植物が広がっていく……そんな物語になっています。

・・・・・

くわえているのは食料かと思いましたが、巣材も一緒に運んでいて、冬に向けての準備に大忙しな様子をとらえた写真だったんですね……!

佐藤さんのSNSでは、エゾシマリスをはじめとした北海道の素敵な写真が多数掲載されています。

佐藤圭さんXアカウントより / Via Twitter: @slashslashphoto

佐藤圭さんXアカウントより / Via Twitter: @slashslashphoto

佐藤圭さんXアカウントより / Via Twitter: @slashslashphoto

取材協力:佐藤圭さん

代表作:写真集 『鳴き声できずなを結ぶ エゾナキウサギ』 (文一総合出版)、 『佐藤圭写真集 秘密の絶景 in 北海道』 (講談社)

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