カナダのニュース番組で11月29日、生放送中に女性キャスターが、視聴者から「体型批判」ともとれる差別的な発言を受けた。

キャスターはその場で視聴者からの意見メールを読み上げ、反論。そのやり取りの様子がネット上で話題を呼んでいる。

その様子がこちら👇

被害を受けたのは、朝の情報番組「Global News Morning Calgary」で交通情報のキャスターを務めるレスリー・ホートンさん(59)。

ホートンさんは、交通状況を伝えていた際、自身の外見と衣装に対する「体型批判」ともとれるメールを取り上げ、このように発言した。

「いま受け取った視聴者からのお便りに返信しますね」

「『妊娠おめでとうございます。こんなお便りが届くって期待してたでしょう?だって、バスのおじさんみたいな格好なんだからね』と書いてあります」

「お便りをありがとうございます。あの…妊娠はしていません。昨年、ガンで子宮を摘出した。私のこの体型は、私と同年代の女性のよくある姿だと思うんですけど」

「だからもしあなたにとって不快なら、それは残念なことです」

「送ったメールの内容について、もう一度考えてみてください」

この反論に対し、ネット上ではホートンさんを応援、支持するコメントであふれた。

💬「マジでムカついてきた。なんでわざわざこんなのを送って、くだらないことを言えるわけ?」

💬「こんな荒らしコメントに対処しなきゃなんて気の毒。あなたはあなたのままで、美しくあり続けてください!」

💬「ブラボー。完ぺきな対応でした」

ホートンさんの同僚からも応援のツイートが…。

💬「今年最大の痛烈な返し by レスリー」

ホートンさんは6日、朝の情報番組「 Good Morning America 」に出演し、当初は生放送で反論するつもりはなかったと明かした。

普段は、視聴者からの否定的な発言は無視するというホートンさん。しかし、今回の発言を無視することはできなかったと語る。

「メールを送ってきた男性は、4年ほど前からずっと嫌なメールを送り続けてくる人なんです」

「11月29日の生放送でメールを受け取ったとき、直感的に反応しました。傷ついたし、怒りを覚えたから」

ホートンさん(写真右)。

ホートンさんは、2021年12月に子宮内膜がんと診断され、長期間の闘病生活を経験。子宮を摘出している。

2022年1月、番組を一時降板した際に、X(旧Twitter)で、心境をこうつづった。 

💬「これから先の人生が順風満帆でないこともあるだろう。 私はしばらくの間、午前3時45分に目覚める毎朝から離れ、がんとの闘いに挑む。 新たな旅を始めよう」

ホートンさんは、闘病を経て感じたこと、そして視聴者からのメールに反論した理由を語った。

「人生に対する感謝の気持ちが強くなった。自分がどういう人間で、自分にとって何が大切で、他人に何を期待し、どう行動するのかを学んだ。この気持ちこそが、今回の不適切なメールへの対応につながった」

ホートンさんは、体型批判に悩む女性にメッセージを送った。

「自分の体についてどう感じるかは、あなたが決めること。もし不満があるなら、できることはたくさんある」

「でも、あなたはあなた。そのことで謝る必要はない。あなたを落ちこませるために、暴言を吐き、意地悪なことを言う人たちを受け入れる必要はない」

「まずは自分の内面を知り、そこから磨けばいいのです」