猫に似ている生き物と言えば、どんな動物を思い浮かべるでしょうか?

スコティッシュフォールドのマロンちゃんは、時々、ある動物そっくりに姿を変えてしまう猫ちゃん。それは丸い体とくりっとした目が愛くるしい水族館の人気者、アザラシでした。

気持ちよさそうな顔をしながらゴロンと寝転んでいるぽっちゃり体型の猫ちゃん。お手々の色が体の色と同化しているため、ふくよかなボディが強調された状態で横たわっていて、まるでアザラシが寝そべっている姿にそっくり。目をキュッと閉じた可愛い寝顔もアザラシを彷彿とさせるものがあります。

アザラシは生物学上「ネコ目アザラシ科」に分類されている海棲哺乳類で、4,800万年前まで生息していたミアキスという動物を祖先とする、イエネコと同じ共通点を持つ動物。時には見た目が似てしまうことがあっても不思議ではないのかもしれません。とは言え、もちろん普段は猫として生活しているマロンちゃん。一体どのような時にアザラシ化してしまうのでしょうか。

写真を撮影した時の状況について詳しい話を聞いてみると、飼い主さんはこの直前までソファーに座って、テレビやスマホを見ながら過ごしていたのだそう。一方、マロンちゃんはベランダで日向ぼっこをしていたと言います。ところが、ふと気配がして振り向くと、いつの間にか部屋の中でアザラシのように横たわっていたのだとか。

これは偶然ではなく、飼い主さんのお家では昔からよく見かける光景なのだそうで、初めて見た時のことについて「わ!めちゃくちゃ可愛い〜と思ったんですけど、ちょっとぽっちゃりさんなので、フォルムがアザラシに似てると気づきました!」と回想。後ろ脚までキレイに伸ばしていたため、脚の部分がアザラシの尻尾に似ていると思ったと言います。

マロンちゃんがこのポーズをするのは完全なる気まぐれ…かと思いきや、必ずしもそうではありません。と言うのも、マロンちゃんは夕食の時間が近づいてくると「ご飯が欲しい」と催促するそうなのですが、アピールする時間が早いことも多く、飼い主さんは心を鬼にして取り合わないようにしているのだそう。そんな時、マロンちゃんが飼い主さんの目に入る場所で見せてくるのがアザラシポーズ。他のタイミングでも見せることはあるそうですが、もしかするとご飯をくれない事への抗議の意志が込められているのかもしれませんね。

愛猫がこんな姿で横たわっていたら、思わず写真を撮りたくなってしまうのが飼い主心理というもの。しかし、普通に動いてしまうと、マロンちゃんがご飯の時間と勘違いして起きてしまうことから、音を立てないようにスマホを持ってそっと近づいていくのが写真に撮るためのコツ。それでも起きてしまった場合は、可愛い誘惑に負けてご飯をあげてしまうこともあるそうです。

マロンちゃんは現在13歳のシニア猫で、大人しくて穏やかな性格の女の子。のどをすぐゴロゴロ鳴らしたり膝に乗ってきたりするなど甘えん坊な一面もあり、夜は一緒に飼い主さんや旦那さんのベッドで寝たりしながら過ごしているのだとか。

そんなマロンちゃんは飼い主さんにとって家族、あるいはそれ以上と言っても良いほど大切なパートナー。見た目の可愛らしさや楽しませてくれるだけでなく、自身が疲れていたり落ち込んでいる時には優しく癒やしてくれることから、本当に感謝しているのだそうで、「私は実家にいた子供の頃からずっと猫を飼っているので、猫がいない生活は考えられません。」と、人生に欠かせない存在であることを明かしてくれました。