小田賀子さん

「サクセスフラワーアーティスト」兼「プロポーズプランナー」として活躍中の小田賀子(おだのりこ)さん。プリザーブドフラワーへの並々ならぬ思いと仕事への真摯な姿勢は、第1回(※)、第2回(※)でご紹介した通りです。女性社長.netが運営する、女性社長が選ぶ女性社長アワード「J300アワード2020」では準大賞を受賞し、注目を浴びました。

実は小田さんは、17歳のお子さんを持つシングルマザーでもあります。子どもとのかかわりでも独自のマイルールを貫き、「娘は一番の理解者であり、応援団」と言えるほどの信頼関係を作り上げてきました。

最終回となる今回は、そんな小田さんの子育てのこだわりとお子さんへの思いを伺います。

子どもの手が離れることは永遠にない…いつか、と思っていたらチャンスを逃がす

── 現在17歳になる娘さんがいらっしゃるそうですね。これまで仕事との子育ての両立に悩んだり、葛藤された時期もあったのでしょうか?

小田さん:

会社を辞めて25歳で結婚し、2年後に出産したのですが、くしくもプリザーブドフラワーの仕事をスタートしたのは、娘が0歳の頃。当時は、乳飲み子を抱えながら毎日仕事に打ち込むことに、どこか後ろめたさもありました。でも、娘が幼稚園に入る頃、子育て中のママが集まる席である先輩ママがこう言ったんです。

「“いつかはやりたい”とか“子どもが大きくなったら”なんて言っていたら、いつまでたってもできないよね。“子どもの手が離れたら〜”と言う人もいるけれど、子どもって、いくつになっても手が離れることなんてないものだから」って。

それを聞いたときから、“今この仕事を頑張ることは間違っていないんだ!”と、仕事に情熱をかける自分を肯定できるようになりました。

アミティエノリ店舗外観

「あなたが一番大事」と毎日伝え続けてきた

── 確かに、“いつかきっと…”と思っているうちにタイミングを失ったり、情熱の火が消えてしまうこともありますよね。働くママとしてお子さんと関わるなかで、意識していたことはありますか?

小田さん:

娘が小学校に上がるタイミングで離婚し、両親の力も借りながら育ててきました。ときには寂しい思いをさせたかもしれません。でも、常に伝えて続けてきたのは、“あなたが一番大事だよ”ということ。赤ちゃん時代から中学卒業の頃までは、毎晩抱きしめて“大好き、愛してるよ”と言葉に出して伝えてきたし、半年に一度は遠出をして一泊旅行をしたりして、親子の時間を大切にしてきました。

高校生になってからは、娘が求めてきたら「YES」と答えることをマイルールに。「あそこに一緒に行って」とか「これを買って」とか、娘が私に頼んでくることにはほぼOKを出し、前向きにかかわるようにしています。それと、夕方から夜までの数時間程度ですが、月に1回一緒に過ごす日を半年先まで決め、予定を優先的に確保していますね。

娘には、“自分はなによりも優先されている”と思って欲しいんです。だから、話しかけてきたときは、たとえばスマホを操作している最中でも必ず置くようにしています。“何よりもあなたが大事”を無言で表現できますから。

アミティエノリの店舗内ディスプレイ

── “スマホを置いて話を聞く”というのは、すごく説得力があります。しっかりと態度で示すことで愛情を伝えてこられたのですね。

小田さん:

そうした日々の工夫を怠らず、娘とコミュニケーションを取り続けてこられたからこそ、今の私があります。私がどんなに仕事に没頭していても、どんなに遅く帰ろうとも、娘は怒ったりふてくされたりしないのも、今までのコミュニケーションのおかげと言えるんじゃないかなと思います。

「自分には無限の可能性がある」ことを忘れないで欲しい

── 娘さんは、仕事に情熱的に打ち込む小田さんを見て、どんなふうにおっしゃっていますか?

小田さん:

何かを直接言ってきたり、仕事を手伝ったりということはありませんが、私の仕事への姿勢や情熱を誰よりも理解し、いつも応援してくれていると感じます。どれだけ忙しくても、文句を言うことはありませんし、お客様とのエピソードなども興味深く聞いてくれたり、ときには愚痴に付き合ってくれることも(笑)。それらがすべて応援の姿勢だと受け止めています。

小田賀子さん

── とても素敵な関係ですね。働く女性として、今後社会に出ていく娘さんにどんなことを伝えていきたいですか?

小田さん:

娘はもちろん、将来ある子どもたちに伝えたいのは、「あなたたちには無限の可能性がある」ということです。といっても、ただボーッと過ごしていては可能性の扉は開けない。“こうなりたい、こうしたい”と強く願い、自分自身に期待をかけて欲しいと思うんです。

そのためには、あきらない強い心を持つこと。うまくいかないときもへこたれない“忍耐力”を培うこと。成功するまでやり続ける“継続力”をもつこと。そういった力をつけることが、人生においてとても大切だと思っています。

それに、自分の限界を決めているのは結局、自分自身ですよね。可能性を感じ、期待をかけるのも自分です。自分の在り方や考え方次第で、無限の可能性が開けていくんだよということを、しっかり伝えていきたいですね。

取材・文/西尾英子