「数万匹に1匹」といわれる珍しい金色のオタマジャクシが大網白里市の水田で見つかり、金色のカエルに成長した。専門家によると、生まれつき体の色素が欠けた「アルビノ」の個体とみられる。カエルに成長するのはさらにまれで、見つけた親子が、その姿を見守っている。

 金色のオタマジャクシを見つけたのは同市の伊藤康仁さん(30)と、長男、廉眞ちゃん(2)の親子。

 5月下旬ごろ、同市内の水田近くを散歩していると、生き物が好きな廉眞ちゃんが金色のオタマジャクシを1匹発見。後日にまた1匹見つけた。

 康仁さんは「見つけた瞬間、息子が『あっ!』と声を上げた。黒色のオタマジャクシの中で、すごく目立っていた」と振り返る。

 2匹のうち1匹はカエルに成長できなかったが、もう1匹はオタマジャクシの時と同じ金色に輝くカエルに。水槽の中ですくすくと育つ姿を家族で見守っている。

 県立農業大学校(東金市)の清水敏夫准教授によると、金色のオタマジャクシはアルビノの個体とみられ、発現する確率は「何万匹に1匹」。目立つため鳥やタヌキ、アライグマなどの外敵に見つかりやすく、捕食されることが多いため、自然界ではほとんどカエルに成長できないという。