浜松市中央区舞阪町弁天島の浜名湖体験学習施設「ウォット」で、ラッパに似た大きな口が特徴の軟体動物「ヤマトメリベ」が展示されている。水中を浮遊し、口を投網のように広げて捕食する不思議な姿に、来館者は目を奪われていた。 (山本晃暉)

 湖西市新居町の新居弁天海釣公園で1日、同町の観光施設「今切体験の里海湖館」の職員が海面近くで網ですくい上げ、ウォットに提供した。

 ヤマトメリベはウミウシの仲間。分布はインドから西太平洋で日本近海でも見つかる。深い海底に生息しまれに海面付近を浮遊することもあるが、全国でも採集や目撃例は珍しい。同館での展示は数十年ぶり。

 展示されているのは全長40センチほどで、透明な体とピンクの斑点模様が特徴。同館では甲殻類のイサザアミをえさとして与えている。訪問時間によっては、捕食する様子も観察できる。

 飼育担当者の工藤隆馬さん(30)は「豪快に食べる姿が一番の見どころ。体に傷が付かず捕獲されたため、元気いっぱいです」と話している。

 水槽を泳ぐ様子は、中日新聞しずおかのユーチューブ公式アカウント=https://www.youtube.com/playlist?list=PLVaqzTs1-XQaO6rH3yUK_zO5dVzorH29g=で紹介している。