客足減の駿河湾フェリー 県、てこ入れに躍起

客足減の駿河湾フェリー  県、てこ入れに躍起

◆チャーター便増やふるさと納税返礼品に
 相次ぐ台風や大雨が、清水港(静岡市清水区)と土肥港(伊豆市)を結ぶ駿河湾フェリーの客足に影を落としている。二〇一九年度上半期(四〜九月)の利用者は七万五千余人で、一八年度同期を一万人弱も下回った。利用者の目標を「年二十万人」と掲げる県は、乗船券をふるさと納税の返礼品に充てるなど、巻き替えし策を練る。
 一般社団法人「ふじさん駿河湾フェリー」によると、上半期の利用者は七万五千八百三十七人。前年度同時期(八万五千百九十八人)から九千三百六十一人減った。今年は梅雨明けが遅く、七月も雨がちだった。繁忙期のお盆期間(八月九〜十六日)も台風が直撃して全便を欠航。八月の利用者数は前年同月比55・9%にとどまった。
 「率直に言って厳しい。安全確保が第一で、悪天候時の運休は仕方がない」。法人の松村昭宏常務理事は現状をそう口にする。
 法人によると、花火大会などイベント時の遊覧チャーター便の利用は好調で、一回当たりの平均利用者数は定期便の約三倍に当たる三百人という。チャーター便を増やすほか、船上での商談会やセミナー開催などを企業に働き掛ける。
 富士山が世界文化遺産に登録された一三年度、フェリーの利用者は年二十四万人を超えたが、徐々に減少。一七年度は年十六万七千人になった。一八年五月、事業者の「エスパルスドリームフェリー」は赤字を理由に撤退を表明し、今年六月からは県と六市町(静岡、伊豆、下田各市と南伊豆、西伊豆、松崎各町)による法人が運営を引き継いだ。
 県の試算によると、フェリーの運航や修繕にかかる経費は年五億一千万円。年二十万人が利用すれば、運賃収入と経費が均衡し、黒字が見込める。赤字の場合は県が三分の一、残りを六市町が負担する契約になっている。
 川勝平太知事は「災害時に道路が寸断された時の交通手段になる。あるとないとでは全然違う」とフェリーの必要性を強調する。県は年内にも、ふるさと納税の返礼品にフェリーの乗船券を新たに加える。
 県と六市町、観光協会などでつくる環駿河湾観光交流活性化協議会は、フェリーと周辺観光地の情報を載せた冊子(A4判、十二ページ)を五万部発行し、観光協会などで無料で配っている。冊子持参でフェリーに乗るとオリジナルグッズがもらえる。
(三宅千智)


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