東京・有楽町の日生劇場で9日に開幕したミュージカル「この世界の片隅に」(上田一豪さん脚本・演出)の開幕記念会見が10日、同劇場で行われ、音楽を手がけたシンガー・ソングライターのアンジェラ・アキ(46)がWキャストで主演の昆夏美(32)、大原櫻子(28)らとともに出席した。

 こうの史代さんの同名漫画が原作。太平洋戦争下の広島県呉市でのつつましくも美しい日々と人々を描く。昆と大原は絵を描くのが大好きな主人公・浦野すずを演じる。

 名作の世界初のミュージカル版。昨年、10年ぶりに日本での活動再開を発表したアンジェラは30曲以上を制作。「原作をリスペクトして、支えられる音楽にしたかった」と会心の笑みを見せ、作品の”色”を問われると「演者さんの声を通して、(楽曲が)新しいものに生まれ変わり、お客さんと一緒に作っていくカラー。自由の色かな? それぞれの公演が違う色に染まっていく作品」と語った。

 30日までの東京公演後は全国ツアーとして、6月28〜30日に愛知・御園座、7月6・7日に長野・まつもと市民芸術館などで上演される。