「本気でアーティストを目指すプロジェクト」を始動し、音楽ユニット「MyM(マイムー)」を結成したお笑いトリオ「森三中」の大島美幸(44)、お笑いコンビ「ガンバレルーヤ」のまひる(30)とよしこ(33)が、22日にデジタルシングル「ASOBOZE」を配信リリースしデビューする。歌に真摯(しんし)に取り組む3人は「マジで本気です。うちらの音楽を味わう準備をしておいて。〝遊ぶ〟準備はできてるか?」とファンに呼びかけている。(近藤正規)

 「ASOBOZE」はタイトルの通り「みんなで遊ぼうぜ。楽しく生きようぜ」という趣旨で、テンポの良いヒップホップのサウンドに仕上がった。歌詞は3人がそれぞれ案を持ち寄った。曲の初めの「♪うん、こうでしょう」の歌詞は、曲作り中に大島が「うん○出そう」とジョークで言ったひと言から生まれた。まひるは「遊び心を持っている人は気づいてくれるかな」と期待する。

 大島のYouTubeチャンネル「大島本気チャンネル」では、デビューに向けての曲作りの様子などを公開。ときには冗談を交えつつも、お笑いの時とは違う緊張した3人の表情が印象的だ。大島が「それは本気だから。うまくいきたいから緊張する」と言うと、ガンバレルーヤの2人もうなずいた。

 取材時にはまだデビュー曲を聞いていなかった記者のために、スタッフが曲を流してくれた。よしこは曲を聞く記者を鋭い視線で凝視。理由を尋ねると「初めて聞いた人の表情が気になる」と笑う。予想を超えるクオリティーの高さに驚くと、3人は一斉に「うれしい!」とホッとしたように喜んだ。よしこは「この曲を仕事に行く前などに聞くが、泣きそうになる。すごくいい歌詞で絶対売れる」と言い切る。

 日本テレビ系バラエティー「世界の果てまでイッテQ!」で共演する3人は、たびたび海外ロケに出る。MyMというユニット名を決めたのも、番組ロケで訪れたイタリアだったという。宿泊したホテルの部屋で話し合い、さまざまな案が出たが、まひるが3人の名前の頭文字をとって「MyMはどうだろう」と提案し、2人も賛同した。

 今後の目標について、大島は「やるからにはフェスに出たい。単独公演はその先にあるかも」と未来を見据える。まひるは「アメリカのピンボウルに…」と言いかけ、「スーパーボウルでは?」と指摘されると、「スーパーボウルのハーフタイムショーに出たい!!」と訂正し笑わせた。全米が注目するアメリカンフットボールのスーパーボウルにおけるハーフタイムショーは、トップアーティストがパフォーマンスすることで知られる。大島は「壮大な夢。でも『デビューしよう』と言ったのはまーちゃん(まひる)。最初は何を言っているんだと思ったが、デビューすることになった。だから〝ピンボウル〟も分からないですよ(笑)」。愛知県出身のよしこは「バンテリンドームナゴヤで歌いたい。101歳になるおじいちゃんに見せてあげたい」と凱旋(がいせん)公演を夢見る。

 目標とするアーティストを聞くと、大島は憧れの男性7人組グループ・BE:FIRSTの「背中を追いかけたい」、まひるは女性グループのME:Iなどの名を挙げ「同じ時期にデビューした人は同期でライバル。切磋琢磨(せっさたくま)していきたい」。

 最後によしこは「3人でめちゃくちゃいい音楽をやってぶっかましていきますので、その心構えを受け止めて」、まひるは「チームMyM全員本気なので、皆さんも本気でうちらの音楽を味わう準備を」とアピール。大島は曲名にかけ「遊ぶ準備はできてるか?(笑)」と問いかけ、取材日の朝に自身がぎっくり腰になったことから「ぎっくり腰に気をつけろ。ちゃんと準備運動をしておけよ」とファンにも本気の準備を呼びかけた。

 ◆MyM それぞれのアーティスト名である「「Miyuki」(大島美幸)、「Yoshiko」(よしこ)、「Mahiru」(まひる)の頭文字から命名。さらに大島が「Memento」「Yummy」「Music」という単語を当てはめ、「こころに残るおいしい音楽」という意味合いを考案した。

 ◆デビューのいきさつ BE:FIRSTを誕生させたオーディション番組「THE FIRST」に感銘を受けた大島が歌とダンスに取り組むYouTubeチャンネル「大島本気チャンネル」を立ち上げた。

 昨年、同じく「THE FIRST」を見ていたガンバレルーヤとともにBE:FIRSTのヒット曲「Mainstream」を歌う動画を公開したところ、再生回数130万回を超える(17日現在)注目を集めた。動画を見て3人の歌唱力の高さに驚いた音楽プロデューサーのMatt Cab(マットキャブ)とMATZ(マッツ)が曲作りをオファーし、3人のデビューが決定した。