衆院東京15区補選で他陣営の選挙活動を妨害したとして、警視庁は17日、公職選挙法違反(自由妨害)の疑いで、政治団体「つばさの党」関係者3人を逮捕した。逮捕前までSNS上で「家宅捜索しても無意味」などと強がっていたが、生配信中には動揺したような様子も見せていた。

 同党は選挙期間中、他陣営の街頭演説に押しかけ、電話ボックスの上から拡声器で他陣営の演説に重ねるように批判的な主張を展開。警視庁は13日に党事務所などを家宅捜索した。

 ただ、それでも反省する様子もなくSNS発信を続けていた。補選に出馬し、落選した党幹事長の根本良輔容疑者(29)は家宅捜索を受けた13日、自身のX(旧ツイッター)に「逮捕状は出てないので逮捕はされてない。メインの携帯とパソコン押収されただけ。携帯パソコンに何も情報がないので逮捕につながる証拠は何も出ない。そもそもYouTubeのライブに全部残っており、そこに証拠はあるわけなのでそれで逮捕できないなら家宅捜索しても無意味」と投稿し、強気を装っていた。

 さらに17日に逮捕された後も、事前に予約したとみられる投稿が午後、Xに公開された。NHKから国民を守る党の立花孝志党首について「残りの人生は裁判と服役しか残ってないと思う」と批判したが、皮肉にも自身へのブーメランとなってしまった。

 このほか、一緒に逮捕された党代表の黒川敦彦容疑者(45)、杉田勇人容疑者(39)らは家宅捜索を受けた当日、YouTubeの生配信で「選挙妨害に関しては法的根拠がない」「逮捕できないから」などと発言。しかし、根本容疑者はキョロキョロと周囲に視線を送って細かく貧乏揺すり繰り返しており、視聴者からは「動揺が隠せていないじゃん」「無理矢理笑ってるのバレバレ」「表情や態度から不安感が出ている」と書き込まれていた。