俳優高橋文哉(23)と田中圭(39)が映画「あの人が消えた」(水野格監督、9月20日公開)に出演することが21日、分かった。「次々と人が消える」といういわくつきのマンションを舞台にした物語で、2度目の共演となった高橋と田中。前回はドラマで生徒と先生役だったが、今回は同じ会社の後輩と先輩という設定で、2人が相棒役としてマンションの謎に挑む。

 国内外で数多くの賞を受賞した日本テレビ系ドラマ「ブラッシュアップライフ」(2023年)を手がけた水野監督が脚本も担当。完全オリジナルの予測不可能なミステリー作品。配達員の丸子(高橋)は毎日のように出入りするマンションで怪しげな住人の〝秘密〟を知り、会社の先輩・荒川(田中)と住人の正体を探ろうとするが、2人は大事件に巻き込まれていく。

 高橋と田中はテレビ朝日系ドラマ「先生を消す方程式。」(20年)で生徒と先生役で共演して以来、4年ぶりの共演。高橋は「田中圭さんとは2度目の共演で、以前ご一緒させていただいた時は10代でした。圭さんとまた一緒にお芝居させていただけると聞いた時は本当にうれしくて、クランクインが楽しみで仕方ありませんでした」と告白。高橋は同ドラマ後も、映画「交換ウソ日記」(23年)で第47回日本アカデミー賞新人俳優賞に輝くなど若手人気俳優へと成長。今年も「劇場版 君と世界が終わる日に FINAL」のほか、「からかい上手の高木さん」(31日公開)、「ブルーピリオド」(8月9日公開)と立て続けに出演作が続く。

 ドラマでは田中が主演だったが、今回は高橋が主演となり田中とタッグを組む。再共演で「成長した姿をお見せできるようにと緊張しながら撮影していたのですが、圭さんの優しさがあのころと変わらず、緊張が解けてとても救われました」と感謝している。

 田中も「前回の作品では、先生と生徒という関係性でしたが今回は先輩と後輩で撮影に入る前から楽しみにしていました」と明かす。演じる荒川は丸子の職場の先輩であり、小説家を夢見る人物。ドラマや映画化された「あなたの番です」「おっさんずラブ」シリーズなどで主演を務め、常に第一線で活躍。高橋について「お互いにあれからさまざまな作品と出会って、そしてバラエティー番組の共通点も増え、またこうして一緒の作品に参加できることがとてもうれしいです」と〝再会〟を喜んだ。物語については「マンションのお話で、ミステリー要素も強く、さらに豪華キャストなので、よりワクワクしながら台本を読んでいました」と撮影に臨んだことを明かした。

 水野監督は物語をコロナ禍のステイホーム中に思い付いた。家にいる期間が長くなり、隣人が分からないなど自分が住むマンションについて自身が知らないこと、いつも同じ配達員が荷物を届けてくれて「このマンションのことを一番知っているのは、この配達員さんじゃないか?」と気づいたという。「いろいろな仕掛けがある映画なので、見終わった後もあーだこーだ言いながら楽しんでいただけたらうれしいです」とPRしている。

 ティザービジュアルも解禁され、丸子と荒川の足元に置かれた段ボールに各部屋番号と、その部屋に住む住人の特徴が記されている。