戦い方を変えてきた東京Vに即対応、柏・ロドリゲス監督の冷静さ…気温28・8度、湿度88・8%で取った戦略に拍手

中日スポーツ6/16(月)10:42

戦い方を変えてきた東京Vに即対応、柏・ロドリゲス監督の冷静さ…気温28・8度、湿度88・8%で取った戦略に拍手

東京V相手に快勝、選手と喜ぶロドリゲス監督(中央)

◇コラム「大塚浩雄のC級蹴球講座」◇15日 J1リーグ第20節 東京V0―3柏(味スタ)

 優勝を狙う柏のリカルドロドリゲス監督が、必勝戦略を張りめぐらし、東京Vに完勝。2位に浮上し、首位・鹿島との勝ち点差を4に縮めた。

 6月に入り、ルヴァンカップの2戦に続き、この試合が東京Vとの3試合目。ルヴァンは3―0、2―1と柏が連勝したが、この日の東京Vは違う戦い方をしてきた。「予想と違っていた。ルヴァンの2戦と同様、ヴェルディは守備に関してアグレッシブに前に出てくると思っていたが、修正してきた。それに対してわれわれも修正を加えなければならなかった」とリカルド監督。

 さらにこう続けた。「ビルドアップのところで相手はミドルゾーンでブロックを形成し、待つという形をとってきた。その中で安定してビルドアップができるのか、若干修正点を加えた」

 前半、柏は70%近くボールを保持し、主導権を握った。ところが、無理して相手のブロックに突っ込んでいかない。ブロックを回避するようにボールを動かす。リスクをおかしてシュートまでもっていかない。無理してボールを失い、カウンターを食らわないように、慎重にボールを動かした。

 退屈なポゼッションサッカーが続いたが、前半27分、柏の攻撃のスイッチが入った。CB古賀がハーフウエーライン手前でボールを受けると、一気に左サイドの小屋松に縦パスをを入れる。そこから渡井とワンツーリターンパスをかわし、クロス。中央の久保がダイレクトで先制ゴールを決めた。

 それまで柏の放ったシュートはたったの1本。圧倒的にボールを保持しながら、これが2本目のシュートだった。さらに前半追加時間、またも古賀から左に開いた三丸に縦パスが入り、三丸が小泉にパス。これを小泉がきっちりと決めた。いずれも最終ラインの古賀からのカウンターで仕留めている。

 「きょうに関しては湿度も高い試合だった。ボールを走らせ、相手を走らせて試合を支配するというのが重要なポイント。そこを理解した上で、それができていた」とリカルド監督。午後は梅雨の晴れ間となり、気温は28・8度まで上昇。湿度はなんと88・8%。ピッチ上はサウナ状態となり、そんな過酷な条件下で東京Vの選手は徹底的に走らされ、あっという間に消耗していった。

 東京Vの城福監督は「あの時間で体力が尽きたとは言いたくないが、柏が動きを増したのではなく、われわれが落ちたのが事実」と振り返った。走らされてエネルギーを削り取られる。後半追加時間、柏は最終ラインの原田から右の久保にパスが入り、そこから途中出場の細谷にスルーパス。東京VのDF陣はそのスピードにまったくついて行けず、駄目押しの3点目を食らった。

 猛暑、酷暑が当たり前になった日本の夏。ボールを失わないサッカーで、相手を横に揺さぶり、徹底的に走らせて、カウンターから急所を突く。いい意味で、実にえげつないサッカーだ。

 ◆大塚浩雄 東京中日スポーツ編集委員。ドーハの悲劇、94年W杯米国大会、98年W杯フランス大会を現地取材。その後はデスクワークをこなしながら日本代表を追い続け、ついには原稿のネタ作りのため?指導者C級ライセンス取得。40数年前、高校サッカー選手権ベスト16(1回戦突破)。

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