◇19日 阪神7―0中日(甲子園)

 中日は19日の阪神戦(甲子園)に0―7で敗れた。勝てばチームでは15年ぶりのビジターゲーム6連勝だったが、今季2度目のゼロ封負けを喫した。ただ、明るい材料もあった。右肩を痛めていた岡林勇希外野手(22)が出場選手登録され、「1番・右翼」でスタメン出場。安打は出なかったものの、次戦以降は昨季までのはつらつとしたプレーでチームに元気を与えてくれるはずだ。 今季初めて2試合続けて負けた。4月5日の広島戦(マツダ)から続いていたビジターでの連勝も5で止まった。だが竜には明るい材料がある。右肩炎症で出遅れていた岡林がようやく1軍の舞台に戻ってきた。

 3週間遅れのシーズン開幕。左翼に陣取った竜党から「おかえり」コールが響く中で迎えた初回無死の打席は阪神の先発・青柳のツーシームに空振り三振。3回1死では内角直球を右飛。5回2死では四球を選んだ。そして7回2死では2番手・島本の真ん中の142キロを捉えたが、打球は左翼・ノイジーのグラブに収まった。復帰初戦は3打数無安打。守備では右翼の守りを無難にこなし、痛めていた右肩も「見ての通り、問題なしです」と強調した。

 出番は急きょ巡ってきた。4月16日のウエスタン・リーグのくふうハヤテ戦(ナゴヤ)で本格的に実戦復帰。19日からもファームで出場する予定だったが、中島の抹消を受けて緊急昇格。井上2軍監督は「(外野の)ポジションがかぶるけど、立浪監督も気になっていたということ」と説明。本来なら内野手を補充する状況でも、指揮官は岡林に攻撃の先陣を切ってもらおうと考えた。

 1軍が開幕した3月29日。ナゴヤ球場での練習を終えた岡林は同い年の辻本、育成の竹内らと焼き肉店にいた。3年ぶりに見る側に回ったオープニングゲーム。「自分が出ていない試合は絶対に見たくない」と話していたが、結局ちらちらとスマートフォンの画面を見てしまう。やっぱりチームの戦いを気にする自分がいた。「勉強できたところもあるのでプラスに捉えて。客観的に見えた部分は自分がフィールドに立った時に視野を広げられれば」