バスケットボール日本代表でNBAグリズリーズに所属する渡辺雄太(29)が20日、SNSでライブ配信し、日本復帰を明かした。Bリーグ参戦に「日本に帰ってプレーすることはめちゃくちゃ楽しみ」と笑顔を見せ、富樫勇樹(千葉J)との再会を楽しみの一つに挙げた。

 6年間プレーしたNBAから国内復帰を決断。日本代表の司令塔・富樫勇樹と「一番、仲がいい。彼とプレーしたいかなと思う。対戦してみたいっていうのもある」と話した。まだ、Bリーグのチームとの交渉はしていないといい白紙を強調したが、争奪戦になりそうだ。

 渡辺は昨夏のW杯後の今季はFAでサンズに加入したが、2月にトレードで古巣のグリズリーズへ。3月2日のトレイルブレイザーズ戦を最後に欠場した。欠場理由は当初は「右手首の負傷」だったが、途中から「個人的な理由」となっていた。

 「単刀直入にいうとメンタル的なことで休みを頂いていた」。米国に渡って11年。当初、立てた目標があったことを口にした。

 「20代はどんな苦労しても米国にこだわり続ける。どんな状態でもやり続けることが自分の中で立てた目標だった。20代の間は逃げない、諦めないってところはクリアできたかな」

 2月に古巣のグリズリーズにトレード移籍。その後のオールスター前後の期間から「アップで体に力が入らなかった。体が硬直して、全身におもりをつけているみたいだった」と心身の不調に陥ったことを明かした。

 生存競争の厳しいNBAの世界で心身を削ってきた。今年、30歳を迎える。「20代、十分やってきた。NBAはここまでにして、自分がやりたい環境でやるのがいいのかなと思いました。シンプルにバスケットがしたい」。契約は1年残っていたが、日本復帰を決断した。30代はBリーグでファンに勇姿を見せる。