今回が30回目で最後となった「さくら道国際ネイチャーラン」が行われた20日、岐阜県郡上市の気良川特別漁場では60回目となる「渓流釣り大会2024」が開かれた。アマゴの大物を狙って104人が参加。竿が林立し、ポイントが大混雑する中、35.7センチを上げた岐阜県八百津町の小島大二さん(31)が初参加Vを成し遂げた。翌日は「親子釣り大会」が開かれ、栗本さん親子が優勝した。 (東條敏明)

 大会会場は郡上漁協管内で、足場が良く釣りやすいポイント。20日の早朝、約100キロのアマゴ成魚を、組合員や明宝観光協会の関係者らがバケツなどで放流し、午前7時にスタートした。昨年は70人ほどの参加者だったというから今回は30人以上多く、釣り場では竿いっぱい流すのが至難の業だった。午前10時の水温9度、ほぼ平水。

 会場の上流部左岸で竿を出していた岐阜県山県市の長屋竹光さん(72)は、8時ごろに29.6センチをヒットさせ、下流の友人に取り込みを手伝ってもらい玉網に入れた。渓流竿6.5メートル、天上糸0.5号、道糸ナイロン0.4号、ハリス0.3号、渓流針6号。針上20センチにB2を1個の仕掛け。餌は生イクラ2粒刺しだった。「底を、流れよりゆっくり流したらヒットした」という。釣果は8時半の時点で5匹。

 ベテラン釣り人があちこちで見受けられたが、人が多くて思うように竿が振れず、仕掛けも流せず、オマツリも多発、苦戦して2ケタ釣果は少なかったようだ。

 初優勝した小島さんは受付場前で竿を出し、9時半ごろに大物を掛けた。「重くてなかなか浮かなかった。時間がかかった」と、苦労したのは2位を4センチ以上引き離す35センチ級だった。5.4メートルの竿に川虫針きわみ3号の小針、オモリはBと2Bをサルカンの上と下に付けた。餌はブドウ虫だった。「自分の正面を、重いオモリで底に餌を止めて掛けました」

 特別賞(親子、女性の部)は、岐阜県各務原市の川瀬稜真君(9)。お父さんと初参加し、釣果はなんと1匹。その虎の子の1匹が賞に輝いた。稜真君は「うれしい!」と、にこにこして飛び跳ねていた。

 渓流釣り大会の主な成績は次の通り。

 (1)35.7センチ小島大二(岐阜県八百津町)(2)31.5センチ江崎正行(岐阜県山県市)(3)31.1センチ鈴木信重(愛知県弥富市)(4)30.5センチ鶴見年隆(名古屋市守山区)(5)29.8センチ吉田昌弘(岐阜県可児市)▽特別賞 28センチ川瀬稜真(岐阜県各務原市)