◇11日 男子ゴルフ バイ・ザ・プレーヤーズ第3日(群馬、ザ・クラブ・ゴルフビレッジ)

 昨年の日本オープン覇者、岩崎亜久竜(26)が6バーディー、1ボギーで11ポイント追加。合計24ポイントにし、27位から5位に上がった。ツアー通算2勝目を目指す。首位はマイケル・ヘンドリー(ニュージーランド)で32ポイント。後続に4ポイント差をつけた。

 風格が漂う。ツアー未勝利の20歳台の若手たちや海外勢がひしめく上位戦線で、ひときわ存在感を放つのが、岩崎だ。昨年の日本オープンで石川遼(カシオ)と歴史に残るような熱戦を展開し、初優勝。「勝ったからといって、特に何も変わってませんよ」と言うが、プレー中の落ち着きぶりは別格だ。

 2試合連続予選落ちから入った今大会は、パッティングが絶好調。第3Rも1番で奥から5メートルを入れてバーディー発進し、5番では10メートルを決めた。同伴競技者が「全部入ったね」と舌を巻くほどだ。

 2月には米フロリダ州にある松山英樹(レクサス)の自宅で練習した。当初はフィリピンに行くつもりだったが、気候や設備など、練習に最適な環境が整っていることから、松山の好意に甘えた。一緒に練習ラウンドもし、技術だけでなく心構えも教わった。

 昨年は欧州ツアーに挑戦したが思うような結果を残せず、秋から日本に戻った。石川との闘いを経験し、松山との練習で学んだ成長の跡を見せるためにも、早く2勝目を挙げたい。

 「ポイント制の試合は初めてだけど、いつもと変わらずやっている。無理して打つ必要もない」と自然体。最終日は逆転のために5ポイント稼げるイーグルを狙う選手が続出しそうだが、コースにはわなも仕込まれている。「簡単に2オンできるパー5がない。確実にバーディーを積み重ねた方がいい」と、はやる気持ちを抑えるように策をめぐらせた。

 ◆試合方式 アルバトロス8ポイント、イーグル5ポイント、バーディー2ポイント、パー0ポイント、ボギーはマイナス1ポイント、ダブルボギーはマイナス3ポイント。4日間の合計ポイント数で競う