◇11日 ボクシング フライ級10回戦(韓国・仁川)

 元世界2階級制覇王者の京口紘人(30)=ワタナベ=が、IBFフライ級9位のビンス・パラス(25)=フィリピン=との世界前哨戦でまさかの判定負けを喫した。

 序盤からジャブの差し合いで明確に上回ったため、ポイントでリードしていることを前提に最終回まで無理に攻めず、相手をコントロールするボクシングを展開。だが、ジャッジは3者とも終始大きくパンチを振って前に出続けたパラスを支持した。

 京口は判定が宣告されると、驚いた表情で左右を見回した。WBA2位、IBF4位と主要4団体で世界ランク上位につけており、今回の試合を世界前哨戦と位置付けていたが、まさかの敗戦で大きく後退を強いられた。

 両者は京口がIBFミニマム級王者だった2018年に対戦。京口がダウンを奪われながらも判定勝ちしていたが、今回は逆の結末に。パラスはこれで対日本人3連勝。「日本人キラー」となって世界再挑戦を視界に捉えている。

 戦績は京口が18勝(12KO)2敗、パラスが21勝(15KO)2敗1分けとなった。