◇13日 大相撲夏場所2日目(東京・両国国技館)

 大関経験者の東前頭3枚目、高安(34)=田子ノ浦=は新小結の大ノ里を破り、2連勝とした。

 高安の厳しい攻めだった。初日に照ノ富士を圧倒した大の里の馬力を上回る圧力で前へ。まわしこそ取れなかったが、押しに転じても高安の流れは揺るがなかった。

 意地があった。「最初が肝心ですからね。落としてしまうと悪い流れになりますから」。プロ入り前の大の里が二所ノ関部屋へ体験入門したときに、高安は出稽古に行き、まだ大学生だった大の里と相撲を取った。

 日体大時代にアマチュア横綱、学生横綱などビッグタイトルを手にしている大の里。そのときは互角の内容だったといわれているが、本場所ではそうはさせない。「勢いがある力士ですから。やっぱり気を抜けない」と全力でぶつかり、初顔合わせでプロの厳しさを示してみせた。