GW後半の4日、岐阜県飛騨市宮川町の宮川下流漁協管内で釣り仲間の親睦を兼ねた渓流釣り大会があり、参戦した。渓魚の1匹長寸を競うもので、筆者にも39センチのニジマスが掛かって2位を獲得することができた。優勝はニジ41センチを仕留めた菊地海斗さん(24)。和気あいあいと渓魚の引きを楽しめた。 (中日釣ペン・餌取春義)

 天気が良く夏日となった飛騨市。同市宮川町在住の室田正さん(74)の元に集まった釣り仲間らで渓流釣り大会は開催された。前年度の覇者の名前が大会名となる親睦を兼ねた大会だ。昨年は村山公一さん(26)が50・5センチのビッグレインボーで優勝を飾ったため、今年は「村山公一CUP」となった。

 参加者は37人。午前8時の受け付け後、車移動で各自ポイントへ。しかし、ここで問題発生。ルアーをケースごと忘れるという大失態を犯してしまったのだ。幸い前日に購入したルアーが2個だけ車にあった。トラウトロッド5・6フィートにスピニングリール2000番、PEライン0・6号、リーダーフロロ1・2号。ルアーはトリコロール流芯ノッカー63HW、もののふ64Sの2種類だ。

 9時、ルアーをロストしないよう気をつけてキャスト開始。まずはいかにもデカイのが潜んでいそうな淵への流れ込みを流芯ノッカーで攻める。ショートバイトはあったがガツンと来ない。ようやくヒットしたのは23センチのヤマメだった。バラシもあったが同サイズを追加。とはいえ、このサイズだと入賞することはできない。

 ポイントを変えて段々瀬の流れをアップキャストすると、速攻で20センチのニジマス。このクラスのニジやヤマメがバラシを含め連発する。瀬の流れは好奇心旺盛な小ぶりが多いようだ。「デカイのがいないなあ」と思いながらキャストすると、いきなりガツン。「うわっデカイ!」

 手前の瀬を魚体をくねらせながら下流へ走る。浮き石がゴロゴロしているので、ラインが石に引っかからないよう強引に手前に寄せる。それでも水面をバシャバシャと暴れ回る。50センチくらいありそうなトルクとパワーだったが、痛恨のバラシ。フックがひん曲げられており、しばらく放心状態となった。

 もののふにルアーをチェンジ。まずまずの手応えで27センチのニジをゲットしたが、引き舟に入れる際に失敗して逃がしてしまった。悔しさを引きずりながらキャストしていると手前に黒い影。一気にルアーに食らいついてきた。ジャンプしながら暴れ回る。先ほどよりは大きくないが、何としても獲りたい。祈りながらランディングしたのは39センチのニジだった。

 正午に終了し、検量に向かう。菊地さんの41センチの優勝魚は、餌釣りで仕留められていた。本流竿8・5メートル、水中糸・フロロ2・5号、チヌ針2号の仕掛けで、餌はマグロの切り身。一つのポイントを30分以上粘って流し込んだ末の会心の1匹だった。3位は田中聖也さん(24)でニジ32センチをキャッチしていた。もともと餌釣りだったが、一緒に釣りをしていた彼女のルアーを横取りしてヒットしたという。

 表彰式後はお楽しみ抽選会で盛り上がり、全員笑顔で散会した。年券8000円、日券1500円、身障者・女性は年券4000円、日券500円、高校生以下無料。(問)宮川下流漁協=(電)0577(63)2139