インディカー第5戦 インディ500 練習走行2日目 15日

インディアナポリス・モータースピードウェイ(IMS、米インディアナ州)

ペン=天野雅彦 カメラ=松本浩明

 レイホールからスポット参戦の佐藤琢磨が、予選を見据えた車体調整に集中した。全体では17番手ながら、先行車のサポートを受けない単独走行では最速となる時速221・219マイルを記録。雨のため23分間で打ち切られた初日の3番手に続き、好調さをアピールした。

 「やっとそれなりの周回数をこなせた。とても収穫の多かった1日。最後にもう1回、予選シミュレーションをしたかったけど、3日目の午前にトライする」と満足そうにほほ笑む。少しずつだが、自分の思い描くプログラムを消化し始めた。

 4台体制のレイホールは、琢磨以外の3選手が他の有力チームと同様、決勝を見据えた車体調整に集中した。雨の影響で走行機会が限られている中では自然な流れだ。だが、予選用の調整を土台に決勝用をつくり込む琢磨は、ある程度は予選用の調整を極めたい思いが強い。

 3年ぶりに復帰したレイホールは、昨年のインディ500予選でエントリーした4台全てが大苦戦。グラハム・レイホールが予選落ちし、残る3台もグリッド最下位を争った。雪辱を狙う今年も、初日から雨に走行を阻まれている。

 「チームはもちろん、自分も難しいプログラムで戦わなければならない。レース用セッティングは同僚に頼り、予選用は自分のデータを基にクルマをつくっていく」と琢磨。限られた状況で最大限の効果を求めるため、チーム内で適切に役割を分担し、15回目のビッグイベントに臨む。