◇16日(日本時間17日)MLB ドジャース2―7レッズ(ロサンゼルス)

 ドジャースの大谷翔平選手が17日、レッズ戦に出場し、2打数無安打1四球、1盗塁だった。この日は、大谷のボブルヘッド人形を先着4万人に配った「ボブルヘッド・デー」で、難病と闘ったアルバート・リー君(13)の始球式の捕手役も務めた。試合後の一問一答は次の通り。 

 ―ボブルヘッドデーで、始球式の捕手役を務めた。どういう意味があったか。

 「できれば、勝って(活躍を)見せられればよかったが、負けてしまった。始球式は(少年の)いい思い出になってくれればうれしい」

 ―病気を抱えているファンと分かち合う時間について。

 「自分が子供時代、こういうことがあれば、いい思い出になったと思う。チーム(ドジャース)が好きで、きてくれたのでそれ自体感謝したい」

 ―メジャー今季最多の5万3000人以上が来た。

 「素晴らしい風景だったし、選手冥利に尽きる。本当に壮観で、プレーしていて素晴らしい瞬間だった」

 ―レッズのデラクルーズの活躍について。

 「素晴らしい選手。得点の起点になっていたし、素晴らしい活躍だった」

 ―子供の頃、プロの選手に接したことは。

 「ない。僕は1回だけしか、プロ野球を見たことがないので。始球式もやったことがない」

 ―この始球式の経緯は。

 「元々、球団からは奥さんとかどうですかと言われた。光栄なことだが、本人と話して。野球が好きな子供だったり、あまり見られない病院の子の方がいいんじゃないかという話で決めた」

 ―野球を頑張っているとリー君が言っていたが。

 「難しい状況の中で、好きでやってくれたらうれしい。今日はいい思い出になってくれたら十分」

 ―ああいう子供の笑顔をじかで見て。

 「それで喜んでくれたらうれしい。勝てたら一番良かったが、なかなかそういうわけにはいかなかった。また切り替えて、明日見るかもしれないので頑張りたい」

 ―盗塁に関して。

 「スタートが全てじゃないかなと思う。走り出したら行くしかない。スタートを切るタイミングと勇気とが一番かなと思う」

 ―結婚したり、チームの環境も変わって、他人に貢献したいとか、野球界の貢献で考え方に変化は。

 「変化はない。(夢を)与えるつもりはないというか、押し付けるものではないと思っているだけ。受け取り側の問題でもある。それで元気が出た、頑張りたいと思ったというのは、受け取り側がそう感じ取ってくれている。もちろん、そう思ってくれるのはうれしい。一番は自分がやることをしっかりとやってそれで何かを感じてくれればうれしい」(写真は阿部太郎撮影)