◇17日 男子ゴルフ 関西オープン第2日(滋賀県東近江市、名神八日市CC)

 平田憲聖(23)=エレコム=が9バーディー、ボギーなしの61で回り、通算9アンダーで初日の31位から一気に首位に立った。61ストロークは、パー71だった2015年の前回大会で塚田陽亮がマークした63を抜く大会コース新記録。技術に加え、オフのウエートトレーニングで手に入れた飛距離で悲願の地元Vを狙う。

 最終の9番ホールで、10個目のバーディーを狙った1・5メートルのパットはわずかにはずれた。その瞬間だけ、平田は少し悔しそうにしたが、すぐに満足そうな笑みを浮かべた。積み重ねたバーディーは実に9個。スコアが出やすいインからスタートして前半で6、アウトの後半も3個のバーディーを奪った。

 「きのうに比べて風がなかったので、楽にゴルフができた。ミスショットがなかった。前半にできる限り攻めたら、予想以上のスコアが出た。後半は耐えるゴルフになると思ったけど、それで攻められました」と会心の笑みを浮かべた。

 技術には大学時代から定評があった。それを支えに昨季はメジャーの日本プロを含む2勝を挙げた。オフのテーマは飛距離。ウエートトレーニングを中心に体幹を鍛えた。

 「飛ぶようになりました。ドライバーで、10から15ヤードは前に行くようになった。アイアンも番手を下げられて、ゴルフが楽になりました」と胸を張る。

 どこまでもストイックな性格。難しいコースになればなるほど喜ぶタイプ。だからこそ、あえてゴルフのことを考えない時間を大切にしている。自宅ではミニチュアシュナウザーのププ(メス)とビビ(オス)を飼っており、2匹との散歩が何よりの気分転換になっているという。

 「月曜日(13日)に3週間ぶりに帰ったんです。でも2匹とも1時間ぶりに会ったような反応しかしてくれなくて、本当にがっかり。2匹との時間はすごくリフレッシュになっています」と目を細めた。

 大阪府吹田市の出身で今も大阪に住む。関西オープンは平田にとって特別な大会だという。「今季初勝利が関西オープンになったら最高ですね」と笑った。