◇18日(日本時間19日)MLB カブス1―0パイレーツ(シカゴ)

 カブスの今永昇太投手(30)が地元でパイレーツ戦に先発。88球で7イニングを4安打無失点、7奪三振1四球の完璧投球をみせたが、無援で土付かずの6勝目はならなかった。「デビューから先発9試合で防御率0・84」はメジャー新記録。鈴木誠也外野手(29)は4打数無安打だった。

 地元中継局・マーキーSNのデシェイーズ解説者は「今永はやはりフライボール・ピッチャーで直球の球速は平均以下だ。それなのに、奪三振率と与四球率、(ボール球をスイングさせる)チェイス率は突出している」と評した。

 同局は投球データも紹介。それによると、13日の前回登板までゴロアウト率は37・1%(メジャー平均43・1%)、奪三振率27・9%(同22・4%)、与四球率4・4%(同8・5%)、チェイス率35・3%(同28%)となっている。

 また、この日の投球で52・3%(88球中46球)と半分を超えた直球の今季平均球速は92・1マイル(約148キロ)マイル。これはメジャー平均の94マイル(約151キロ)を下回っており、米ベースボールサバントによれば、メジャー全体の下位21%に位置する。

 さらに、この日はメジャー2度目だった中4日のマウンドで直球の平均球速は90・9マイル(約146・3キロ)を計測した。もう一度あった中4日は今月1日のメッツ戦で、同91・2マイル(146・7キロ)。これに対して、これまで7試合あった中5日以上の場合は同92・2マイル(約148・3キロ)となっている。直球の球速に関しては、1日多く休息が取れる中5日の方が吉といえそうだ。

 ゴロ率に関しては、メジャー挑戦を表明後の昨年12月、米放送局CBSスポーツが「今永は極端な『フライボール・ピッチャー』でゴロ打球はわずか35%。これは規定投球回数をクリアした2023年のメジャー投手に限れば、下から5番目の数字だ。このせいで『打者有利の球場にフィットできるのか』と首をひねるスカウトもいる」と報道。実際、ヤンキースはこの点を懸念して今永の獲得に本気ではなかったと伝えられた。