◇20日 バスケットボールBリーグ 日本生命チャンピオンシップ 名古屋D73―79広島(ドルフィンズアリーナ)

 シーズン王者を決めるプレーオフ準決勝(2戦先勝方式)の第3戦が行われ、名古屋D(西地区1位)は広島(ワイルドカード)に競り負けて1勝2敗での敗退が決定。初の決勝進出はかなわなかった。

 名古屋DのPG斎藤拓実(28)が右脚を引きずりながら、試合後のあいさつに向かった。「この結果を受け止めるのは難しい。時間がかかりそうです」。涙をこらえて、悔しさをグッとかみしめた。負傷のため第3クオーター(Q)で交代。勝負どころでエースの司令塔を欠いたのが響いた。

 勝負のてんびんは左右に大きく揺れた。名古屋Dは前半に3点リードを許したものの、第3Qで逆転に成功。チームカラーである「粘り強さ」を発揮した。しかし、”最終回”第4Qに主役が不在となり、デニス監督は「残念なことが起きてしまった」と表情を曇らせた。

 愛知県勢初の決勝進出はかなわなかった。しかし、初の地区優勝、プレーオフ準決勝進出と新たな歴史をつくった。ホームの5000人を超えるファンからは選手をたたえる温かい拍手が送られた。