◇21日 巨人1―1中日(東京ドーム)

 勝てなかった。いや負けなかった。今季5度目の引き分けとなった立浪監督は「なんとか引き分けですけどね。お互いに点を取れない中で投手陣は良く粘った。ただ何回かチャンスはあったのでね。そこだけの話。向こうもそうかもしれないけど。いつも勝ちにいってますけど、きょうは負けなくてよかった」と振り返った。

 相手の先発山崎伊にとって竜は大のお得意さま。試合前の時点でデビューから無傷の5連勝を飾っており、56イニングを投げ防御率2・25。立浪監督は「打ててないので、右打者にはツーシームがあるし、(カットかツーシームか)どっちか狙っていこうと。それを狙って打てなかった結果ですね。中途半端にセンター方向に打ちにいって打てないよりは、はっきり決めていこうと伝えていた」と話す。

 痛かったのは6回の攻撃。1死から上林が三塁打、細川が四球を選び、一、三塁と絶好のチャンス。ここでビシエド。初球だった。ほぼ真ん中のツーシームを捉えられず、三ゴロ併殺打に。「狙いにいっていたと思います。ただ野球にはゲッツーはつきもの。仕方ないです」と指揮官。

 この日は4番細川が3四球を選んだ。勝負してもらえない場面が増えるほど、後ろを打つ打者がカギを握ることになる。それだけに何としても1点が欲しい場面での「初球ゲッツー」はあまりにも試合を重たくした。