名古屋グランパスのMF久保藤次郎(25)が23日、グランパスみよしFCを訪問し、横断幕3枚を寄贈した。自身も中学時代に通った原点の一つ。ポジション奪回へ、反転攻勢を誓った。

 横断幕に書かれたのは「NEVER GIVE UP」。クラブのスローガンであるとともに、決してエリート街道を歩んできたわけではない久保のサッカー人生を表す言葉でもある。

 当時、ポジションはFWだったが、身長は160センチにも満たなかったという。「何かをやれるようになったら、次々と課題が出始めたのが中学年代。自分はめっちゃ背が低いのに相手のCBは175センチあるとか。それをどう攻略するかは楽しかったし、今に通ずるものはある」と懐かしんだ。

 昨季途中にJ2藤枝から加入し、終盤にブレーク。今季も序盤は右ウイングバック(WB)のスタメンをつかんだが、MF中山の台頭にも押され、4戦連続ベンチ外が続く。

 右WBの候補にはMF和泉、内田らもおり「正直誤算と言えば誤算」とライバルの数に苦笑。「ただ自分の持ち味、ドリブルや当てて入るとか、得点を取るところを、100%のパフォーマンスでやれれば、まだ勝算はあると思う」。自らを見つめ、復権を狙う。