◇11日 西武1―2広島(ベルーナドーム)

 西武は本拠地の所沢に戻っても打線が奮わず、今季2度目の8連敗を喫した。同一シーズン2度の8連敗は、前身の西鉄が記録した1971年以来で、西武となってからは初めての屈辱。借金も22に膨らんだ。

 この日は地元・埼玉の高校野球強豪校として知られる花咲徳栄高の吹奏楽部が特別企画として外野席で演奏。甲子園での定番曲「サスケ」や「アフリカンシンフォニー」「アゲアゲホイホイ」、西武の人気曲「チャンステーマ4」「地平を駆ける獅子を見た」などを響かせ、スタンドを盛り上げた。

 10日には同校吹奏楽部が、埼玉県内のライバル校である浦和学院高出身の蛭間拓哉に向けた「浦学サンバ」の演奏動画をSNS上で公開するといううれしいサプライズもあった。X(旧ツイッター)では「一体感に泣いてる」「聴き慣れてるはずなのに、新鮮」「目頭熱くなっちゃったよ」と称賛の声が目立った。

 しかし、西武打線は佐藤龍世が8回に放ったソロ本塁打の1点のみに終わり、「あ〜短い。ほんとごめんね花咲徳栄のみなさん」「演奏をもっと長く聴かせていただけませんでしょうか?」「聴きたいのにチャンスが来ない」と貧打を嘆く声も。ちなみに、前回に2度の8連敗を喫した1971年の西鉄は「黒い霧事件」で前年にエースの池永正明ら3選手が永久追放処分となって戦力が低下した影響でチームの成績が低迷していた。