◇5日 中日2―0広島(バンテリンドームナゴヤ)

 中日・高橋宏斗投手がプロ2度目の完封勝利を自身初となる「マダックス」(先発投手が100投球未満で9イニング以上を投げきって完封すること)で果たした。

 序盤から付け入る隙を与えなかった。初回。先頭・秋山に中前打を許すなど2死三塁のピンチを招いたが、野間を内角への153キロで詰まらせて捕邪飛に仕留めて、波に乗った。最速156キロの直球に鋭く落ちるスプリット、さらにナックルカーブやカットボールを効果的に織り交ぜて、広島打線を翻弄(ほんろう)。5回は1死三塁とされたが、堂林をスプリットで空振り三振、床田を一ゴロに打ち取った。

 9回は、本拠地のドラゴンズファンからの歓声と拍手を浴びながらマウンドへ。秋山、矢野を2者連続三振に切って取ると、最後は小園を二ゴロに打ち取った。球数は99球。中日の投手がマダックスを達成するのは2016年4月6日のDeNA戦(ナゴヤドーム)の小熊以来だった。

 高橋宏のプロ初完封は23年6月13日のロッテ戦(バンテリンドームナゴヤ)。今季は5月5日のヤクルト戦(神宮)でも6点リードの9回のマウンドに上がったが、自らの2失策で3失点して、あと1死のところで完封を逃していた。