トルコの金融犯罪調査委員会(MASAK)は、トルコ国内のFTX関連の資産を差し押さえることを決定した。

トルコのMASAKは、FTXの破産手続きに伴い、FTXに関する予備的調査結果と実施した措置の概要を発表した(MASAKは11月14日に調査を開始していた)。

MASAKは、FTXがユーザーの資金を安全に保管せず、不正な取引によって顧客資金を横領し、実際の仮想通貨保有量の裏付けがない上場仮想通貨を顧客に売買させて市場の需要と供給を操作していたと指摘する。

調査の結果、MASAKは、上記の点について「犯罪の疑い」が強いと指摘し、トルコ国内のFTXおよび関連会社の資産を差し押さえたとしている。

FTXトルコ(FTX TR)のウェブサイトはまだアクセスできるが、ユーザーに対して、口座から残高を受け取るための指示のメッセージが表示されるだけだ。ユーザーは、銀行口座番号(IBANコード)と各トルコリラ口座のトルコでのID番号を共有するようユーザーに要請している。

FTX TRのLinkedInの投稿によると、2022年初めにモバイルアプリケーションを立ち上げて以来、取引所のユーザーは11万人を超え、月平均5〜6億ドルの取引量を処理したという。同社は現地で27人を雇用していたという。

またFTX TRでは、FTX TRの資金をユーザーの銀行口座に振り込むよう努めたと投稿している。

FTX TRは、トルコやCIS地域でのグローバル事業を管理していた元バイナンス幹部によって運営されていた。

現地メディアの報道によると、FTXのウェブサイトにはトルコから月平均18万7千人のユニークビジターが訪れ、国別では6番目に多い数字だったという。