三重県津市一身田町は、親鸞聖人の教えを今に伝える真宗高田派の総本山、専修寺の寺内町として栄えた土地。国宝の御影堂など、貴重な文化財が多数あり、また夏には100鉢以上の蓮が境内に咲き誇る、花の寺としても知られています。今回はそんな歴史ある町に残る古い民家をリノベーションしたカフェをご紹介。丁寧に作られた洋食やデザートをいただきながら、心安らぐひとときを過ごしてみませんか。

寺内町に残る歴史ある建物を活かして

JR紀勢本線「一身田駅」の目の前にお店を構える「喫茶tayu-tau」は、この地に残っていた民家に手を加えて作り上げたというカフェレストラン。津駅からひと駅という場所ですが、のどかな風景が広がる場所です。

入口から奥へ入ると隣の建物へと続いていて、そちらに客席が広がっています。オーナー夫妻が手作りしたり、集めたという椅子やテーブルはどれも年代を感じるものばかり。大切に手入れされた品々に、古いものへの想いが伝わってきます。縁側もあり、席に座ると温かい午後の日差し。時折通り過ぎるローカル線の音が心地よく、ゆるやかな時間が流れていきます。

丁寧に作られた洋食とお菓子を日々のご褒美に

お店で楽しめるのはオムライスやハンバーグなどの正統派洋食。季節のメニューもありますが、ぜひ食べてほしいのが洋食店で修業したというご主人がオープン当初から作り続けているというハンバーグ。オーブンでふっくらと焼き上げ仕上げた一品で、肉の甘味を感じる優しい味。付け合わせの野菜も、さまざまな食感や味わいが楽しめるようになっていて、丁寧な仕事を感じます。

デセールのほかに、焼き菓子もいろいろあり、オリジナルブレンドのコーヒーやハーブティーなどとともに、アフターランチをゆったり過ごしていく人も多い「喫茶tayu-tau」。ランチもカフェタイムも席数が限られるので予約をするのがおすすめです。