朝7時から昔ながらの朝ごはんを味わえる「朝食屋 コバカバ」。旬の採れたて鎌倉野菜のみそ汁と五穀米のごはん、焼き魚など素朴で体に優しい朝定食のお店です。鎌倉の散策はここの朝ごはんで体の調子を整えてから元気に出発してはいかがでしょうか。

店頭にある黒板の一言に思わず微笑むさわやかな朝

レンバイの愛称で知られる鎌倉市農協連即売所の横にお店を構える「朝食屋 コバカバ」。定食に使うみそ汁の具材やサラダ、糠漬けなどの野菜や根菜類をレンバイで仕入れています。旬の鎌倉野菜が持つ香りや甘みといった自然な美味しさを、昔ながらの家庭的な料理で味わえます。

温かみのある店内はかわいい丸窓が印象的

前面が窓になっていて明るい店内は天井も高く開放感があり、一日のはじまりを心地よく過ごすことができます。オーナーの内堀敬介さんのご両親が以前この場所でカバン店を営んでいて、そのあとを朝食のお店にしたことから今もその頃の名残りがあり、突き当りの大きな丸窓もその一つです。

木の温もりにあふれる店内は朝の新鮮な空気が流れます。一段高くなっているカウンターでオーダーして、できあがりを待つのも楽しい時間に。

伝統的な家庭料理を作り手の顔が見える素材で

定食は五穀米のごはんとみそ汁、漬物、オリジナルブレンドの漢方茶の4品をセットにした「汁飯香」(650円)を基本に、焼き魚などを組み合わせます。「サバの文化干し定食」(1450円)や「卵かけごはん定食」(880円)など、どれも日本人になじみの深い定食。開業以来ずっと続く糠床で漬ける糠漬けがお漬物として付き、発酵食品と食物繊維をたっぷりとる胃腸に優しい朝ごはんです。

みそ汁には九州産の大豆と麦で昔ながらの手法で作られた甘みのある味噌を使い、地元の野菜がたっぷりと入ります。野菜の歯ごたえもよく、飲むというよりは食べるみそ汁。取材時はタケノコと春キャベツ、新玉ねぎ、葉山の新ワカメ、青菜、油揚げと盛りだくさんの具材。鎌倉の旬がお椀の中で一堂に会しているかのようでした。レンバイで見かけた野菜が入っているかもしれませんよ。

「卵かけごはん定食」の卵は、割るとツヤのある濃い黄色の卵黄が顔を出します。地元神奈川で平飼いされた有精卵「さがみっこ」で、トロッとしていてご飯によく絡みます。自然な甘みとコクがあるうえ白味も味がしっかり。お好みでお醤油を。

大満足の朝ごはんで始まる鎌倉の一日

日本の朝の定番と言えば焼きサケ。低温でじっくり15分ほど焼き上げた塩サケは、驚くほどに身がふっくらとして、脂ものっています。みずみずしい鎌倉野菜と一緒に大根おろしをつけて召し上がれ。

早朝からオープンしている「朝食屋 コバカバ」。鎌倉の食材を使った朝ごはんの時間は、鎌倉の暮らしを垣間見るひと時にもなります。ぜひ鎌倉の一日をこの店からはじめて、アクティブに過ごしてくださいね。