世界的ベストセラーSF小説を原作としたNetflix実写ドラマシリーズ『三体』の続編制作が決定。謎が謎を呼ぶ予想のつかない緻密なサスペンスに加え、重厚な人間ドラマも丁寧に織り交ぜられた衝撃作が帰ってくる―。

 本作は迫り来る異星文明の侵略に直面する人類を、時代・国境を越えて壮大に描き出す“SF叙事詩”。原作は“SF界のノーベル文学賞”と言われるヒューゴー賞をアジア圏の作品として初めて受賞した、劉慈欣による小説。物語の壮大さと斬新さから映像化は難しいと言われてきたが、原作ファンのクリエイター陣の手によって実写化が実現した。

 配信開始後、3週連続でNetflix週間グローバルTOP10(英語シリーズ)の1位を獲得する快挙を果たし、世界93ヵ国でTOP10入り。日本でも数週間にわたって、TOP10入りを果たし、そのセンセーショナルでドラマティックなストーリー展開に世界中が息をのんだ。

 本作の物語の始まりは1960年代の中国。愛する父を無残に殺されたことで人類に絶望した天体物理学者・葉文潔が、宇宙に向けて秘密裏に電波を発信―この行いが数十年後、地球規模の大災厄を招く…。そして時は現代。各国の優秀な科学者が次々と自殺するという異変が発生。さらに、ある科学者の視界だけに“数列が出現”する怪現象や、星空がキラキラと瞬く“宇宙のウインク”…といった驚天動地の事態も。異星文明の存在が発見され襲来も迫る中、打破の鍵は謎のVRゲームにあると判明。装着した途端、“現実”としか思えないリアルな五感とともに不可思議な世界に誘われ、そこであるミッションを課せられる―。

 こうした謎の超常現象と共につづられるのは、事態の引き金となるエリート科学者・葉文潔の物語や、現代で危機に立ち向かうため団結する科学者たちの友情…といった重厚でエモーショナルな人間ドラマ。果たして、人類はどのようにしてこの未曾有の事態に対処し、どのような結末をたどっていくのか―?

 数分先の展開すら全く読めないほどに斬新な展開が次々と用意されている本作。続編のストーリーは未だ謎に包まれているが、引き続き製作総指揮を務めるデヴィッド・ベニオフ、D・B・ワイス、アレクサンダー・ウーは、共同コメントとして「この物語を壮大な結末まで語れるということにワクワクしています。劉慈欣氏の素晴らしい三部作の最後のページを読んだときから、私たちは観客を宇宙の果てまで連れて行けることを望んでいました。さあ、始めましょう!」と並々ならぬ意欲を見せており、続編にも期待が高まる。

 SNSでも、「宇宙人襲来という古典的とも言えるSFながら、奇抜な襲来の仕方と斬新でアカデミックな人類の反撃が面白すぎて熱中」「素晴らしい内容と感動的なエンディングに思わず拍手」といったコメントが寄せられていた本作。“SF新時代到来”さえ予感させる、美しく荘厳、そして圧巻のスケールで物語が展開されるSF叙事詩の今後に注目したい。