現代ドイツ文学の金字塔『ベルリン・アレクサンダー広場』を新解釈によって映画化した『ベルリン・アレクサンダープラッツ』より、予告編が解禁された。

 本作は、1920年代に出版されたドイツ文学の巨匠アルフレート・デーブリンの名作『ベルリン・アレクサンダー広場』を、ドイツの新進気鋭監督ブルハン・クルバニが構想に7年もの歳月をかけて、大胆な解釈で現代劇として再構築したドラマ。ドイツ・ベルリンの最貧困層で生きながら、そこから抜け出そうともがく不法移民の青年フランシスの苦悩と愛をスタイリッシュな映像で描く。現代社会が抱える貧困・人種・難民の問題がリアルに描写されたサスペンスフルな展開に息を呑む衝撃作だ。

 2020年の第70回ベルリン国際映画祭に正式出品されたほか、ドイツ映画賞2020にて作品賞、助演男優賞、作曲賞、美術賞、撮影賞を受賞。さらに、ストックホルム映画祭2020で最優秀作品賞と主演男優賞、バトゥミ国際映画祭2020では主演男優賞をダブル受賞するなど、世界各国の映画祭でも高評価を得た。

 アフリカからヨーロッパを目指していた不法移民のフランシスは、船が嵐に遭遇した時に、もし無事に上陸できたなら今後は心を入れ替えて真面目に生きると誓う。その後ドイツへ辿り着くことができたフランシスだが、難民生活は過酷を極め、裏社会に生きる狡猾なドイツ人男性ラインホルトの手引きで犯罪に手を染めていく。そんな中、ある女性と出会ったことでフランシスは運命を変えようとするが…。

 予告編は、難民として必死にもがきながら善人になる事を誓う主人公フランシスの懸命な姿と、彼に忍び寄るダークな魅力をもつ“悪魔”のような男ラインホルトを描いたもの。フランシスは、友人を通してミーツェという女性と出会い互いに引き寄せられるが、ミーツェがフランシスに“愛”を与え求める一方で、ラインホルトの魔の手が2人の背後に迫っていく…。

 また今回、本作の監督・共同脚本を手掛けたクルバニ監督からのコメントも到着。「原作の『ベルリン・アレクサンダー広場』を読んで僕は育ちました。ベルリンに引っ越したとき、近くの公園には金持ちも黒人もいて、ただ麻薬のコミュニティは黒人の難民がほとんどでした。格差を目の当たりにし、僕は彼らに焦点を当てた物語を作りたいと考え、頭の中で難民の物語とフランツ・ビーバーコップ(『ベルリン・アレクサンダー広場』の主人公)の物語が重なりました。自慢のチームと役者たちが作った、旅をするような映画です。本作はドイツ人社会と難民の話で、そこには闇が存在する。しかし結末には希望の見える話になっています。楽しんでください」とメッセージを寄せている。

 映画『ベルリン・アレクサンダープラッツ』は、5月20日より各動画配信サービスにてオンライン上映を開始。