「知将・上田利治28」76年日本シリーズ(1)(後編)

 【気骨で生きる〜知将・上田利治28】(後編)

 今、戦っている巨人に川上はすでにいない。しかし、代わって采配を振る長嶋茂雄はカリスマ性では川上を上回り、実績、人気もスター性も勝るとも劣らない。ただ、長嶋には当たり前ながら川上の老獪(ろうかい)さはない。

 「巨人に勝つ」。上田の「気骨」がこの日本シリーズでどう出るか。

 阪急連勝で第3戦は舞台を西宮へ移した。10月27日。阪急は中3日で山田、巨人は加藤初を先発させた。阪急の勢いに変わりはない。初回、マルカーノとウイリアムスの連続2塁打などで4点を奪い、五回にダメを押す3点を加え、3連勝とした。

 山田は3度目の巨人とのシリーズで初勝利を記録した(過去5度先発)。3連勝した後4連敗した前例(注1)はある。だが、誰がこの先の暗転を予感したか。

 予定の第4戦が雨で流れ、10月29日に順延。勝負事で「雨は流れを変える」というのは、不思議ながら、ある。

 「俺が一気に流れを変えたかもしれん」。第4戦で投げた山口高志がそう言った。=敬称略=

(注1)1958(昭和33)年のシリーズでは、巨人が第1戦から3連勝して王手をかけた後、西鉄が4連勝して逆転日本一となった。このシリーズでは稲尾が4勝という大車輪の活躍だった。

※2016年5月〜同8月にデイリースポーツ紙面にて連載されたものです


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