『サンデーモーニング』TBS公式サイトより
『サンデーモーニング』TBS公式サイトより

 5月28日放送の『サンデーモーニング』(TBS系)に日本学術会議前議長で京都大学名誉教授の山極壽一氏(71)が出演。「いずれ学生が自衛隊に動員される」と発言し、ネット上で波紋を広げている。

 この日、番組では21日に閉幕した「G7広島サミット」について特集。G7の首脳たちが19日に合意した「広島ビジョン」についても取り上げたが、核兵器については「ロシアによる核兵器のいかなる使用も許されない」にとどまったと指摘された。

 なお、22年11月に開催されたG20サミット(主要20カ国・地域首脳会議)の首脳宣言には、「核兵器の使用・威嚇は許されない」と明記されていた。

 これに対し、MCの関口宏(79)が「(核兵器に対し)日本の態度が一歩も二歩、引いちゃったなって感じが私もする」と批判。

 また、山極氏も政府が昨年決定した「国家安全保障戦略」に触れつつ、「その中で『先制攻撃も許す』と言っているし『日本を攻撃したら大変なことになると相手国に思わせるような武力を持たなければならない』と明記してる」と指摘し、「要するに『軍拡競争に参加する』ってことでしょ」と持論を展開した。

 また、山際氏は、「だから各国は『日本はいずれ核を持つかもしれない』と言い出してる」と指摘。「これはね やっぱり平和憲法を持つ日本としては、片手落ち」と述べた。

 さらに山際氏は、「私はすごく心配するのは、その中で『自衛隊員の数を増強することはない』と書いてあるんだけど、戦争っていうのは兵士の数の問題ですから、ロシアとウクライナ見ても分かるように、いずれは学生が動員されんじゃないか」と懸念。

 この想像に「すごく不安です」と明かし、「学徒動員という負の歴史を背負う各大学はそのことを肝に銘じなければならない、学生を戦地に行かせることだけは決してしたくない」と話していた。

 しかし、山際氏のこの発言にネット上からは、「飛躍しすぎ」「現実を見ず妄想を語る」「は?妄想で何言ってるのこの人」といった猛ツッコミが集まっていた。

 中国やロシア、北朝鮮の脅威はあるとはいえ、今すぐ戦争が始まるという状況にあるわけではない日本。学徒動員はさすがに想像力のふくらまし過ぎだったようだ。