6月5日、『news zero』（日本テレビ系）にキャスターとして出演している嵐の櫻井翔（41）が、ジャニーズ事務所の創業者であるジャニー喜多川前社長（享年87）の“性加害問題”について初めて言及した。
番組では、元ジャニーズJr.らが「約4万人分の署名」を集めて与野党に提出したことを報道。その後、スタジオでは櫻井が「この件について、自分の言葉でお伝えできればと思います」と神妙な面持ちで口を開いた。
そして「今回の件ですが、私には2つの側面があると考えています」と切り出すと、「1つは今、問題の責任が問われている事務所に所属しているということ。そしてもう1つは大きな意味では自分は被害者側に見られうる立場に置かれているということです」と問題点を指摘。
そのうえで、「私にとって、この2つの側面を踏まえますと、コメントをすることは難しいと考えていました」とコメントを出すのが遅れた理由を説明。「今もまだどの立場でどうお話できるのか難しいのですが、お伝えしたいことの1つは、臆測で傷つく人たちがいるということです」と危惧しながら、かつてジャニーズJr.として共にしてきた仲間の中にはすでに違う世界で新しい人生を歩んでいる人がたくさんいるとし、「そういう人たちも含めてあらぬ憶測を呼び、今回の問題の対象になってしまうことは、何よりも避けなくてはいけない。避けたいと」と、時折言葉を詰まらせたり目を潤ませたりしながら心情を吐露。
「そこを考える中で、私自身、発言すること自体がまた憶測を呼び、広げ、無関係な人々まで傷つけることにつながるのではないかということを恐れています」と語った。
その一方で、「だからこそ、ジャニーズ事務所は話したくない人の口を無理やり開かせることなく、しっかりとプライバシーを保護した上で、どのようなことが起こっていたのか調査してほしい。そして被害を訴える方々、並びに本日提出された署名した皆さんの思いを重く受け止め、二度とこのような不祥事が起こらない体制を整えなければならないと思います」と、調査すべき問題であるとも主張。「最後にあらゆる性加害は絶対に許してはならないし、絶対に起こしてはならないと考えています」とまとめた。
ただ、櫻井のコメントは、“無関係な人たちが憶測で傷つけられる可能性がある”ということに終始しており、被害を受けた人たちに向けたコメントや、故・ジャニー喜多川氏、藤島ジュリー景子社長（56）の対応についてのコメントは一切なし。
そのため、ネット上では「最初から逃げの姿勢で、うやむやにしようとしてるように見える」「結局は事務所の広報部だっただけ」「論点ずらしも甚だしい。櫻井翔氏のタレントとしての功績は素晴らしいが、貴方は貴方が言う『被害者に見られうる』のみならず事務所の中心的立場として『加害の傍観者』でもあり得る可能性をどう考えていますか？」「なにこれ、なんの茶番？」と批判の声が集まっていた。
