北朝鮮国営の朝鮮中央通信は29日、国防科学院が前日午前、北部・慈江道(チャガンド)に位置する龍林(リョンリム)郡の都陽(トヤン)里で、新たに開発した極超音速ミサイル「火星8」型の試射を行ったと明らかにした。

韓国軍合同参謀本部によれば、北朝鮮は28日午前6時40分ごろ朝鮮半島東の海上に向けて飛翔体を発射したと発表。飛翔体は発射直後に高度30キロまで上昇し、一定区間放物線を描いて下降した後、低高度の水平飛行を続け、距離200キロに達せず落下したと見られるという。

また米国務省報道官は同日、今回のミサイル発射は国連安保理決議違反に当たるとして非難していた。

同通信によると、試射には朝鮮労働党中央委員会の朴正天(パク・チョンチョン)書記が国防科学部門の幹部らとともに立ち会ったという。金正恩総書記は立ち会わなかったもよう。金正恩氏は今年1月に開催された朝鮮労働党第8回大会で「近い将来、極超音速滑空飛行戦闘部を開発導入する」と表明していた。

同通信は、「第8回党大会が示した国防科学発展および兵器システム開発5カ年計画の戦略兵器部門の最優先5大課題に属する極超音速ミサイルの研究開発は順次的かつ科学的で頼もしい開発プロセスに従って推し進められてきた」と説明。つづけて、「党中央の特別な関心の中で最重大事業と見なされてきたこの兵器システムの開発は、国の自立的な先端国防科学技術力を非常に高め、わが国家の自衛的防衛力を全面的に強化する上で大きな戦略的意義を持つ」と強調した。

今回の試射では、「能動区間でミサイルの飛行制御性と安定性を実証し、分離された極超音速滑空飛行戦闘部の誘導機動性と滑空飛行特性をはじめとする技術的指標を実証した」としている。

また、「初めて取り入れたアンプル化されたミサイル燃料系統とエンジンの安定性を実証した」としながら、朴正天氏が、極超音速ミサイルの開発と実戦配備の戦略的重要性、そして「すべてのミサイル燃料系統のアンプル化が持つ軍事的意義について述べた」と明らかにした。