北朝鮮版の紅衛兵とも言われる3大革命小組。工場や農村などに送り込まれ、技術者や支配人などを吊し上げにし、社会の隅々まで革命化するというものだったが、あまりにも弊害が大きく下火になっていった。

それが、最近になってまた盛り上がりを見せているのだが、3大革命小組に召集されたくない若者たちからの大きな抵抗に遭っていると伝えられている。

一方、咸鏡南道(ハムギョンナムド)端川(タンチョン)市の検徳(コムドク)鉱山では、送り込まれてきた3大革命小組員が問題を起こしている。現地のデイリーNK内部情報筋が伝えた。

3大革命小組員として派遣された24歳の青年Aは今月10日、大思想闘争会議にかけられた。これは自己批判をした上で、他の人々から入れ替わり立ち替わり批判されるというもので、吊し上げに来た人間が逆に吊るし上げられるという、前代未聞の展開となった。

会議は、会場の一番前から3列目までに他の3大革命小組員、機関長、朝鮮労働党、保衛部(秘密警察)のイルクン(幹部)が座り、後ろには検徳鉱業連合企業所傘下の検徳、大興(テフン)、龍陽(リョンヤン)の各鉱山の労働者とその家族が座らされた中で行われた。

青年Aは平壌の名門大学、金策(キムチェク)工業大学を出た後、昨年11月から大興鉱山に3大革命小組員として派遣された。しかし「鉱山現代化の技術革新運動」という党から指示された仕事を怠り、反動思想文化、つまり韓流に接することのできる技術を研究し、地域住民に販売していたことが暴露された。

昼間は小組の事務所にやって来て技術革新課題関連の書類に適当に目を通し、夜勤をすると嘘をついて、携帯電話やタブレットPCの迂回プログラムの開発に専念していたというのだ。しかし、同じ金策工業大学の小組員にバレてしまい、摘発に至ったとのことだ。

情報筋は「国は(青年に)革命家になることを望み、真の指導成員の資質を持てと3大革命小組員として派遣したのに、反党、反革命的態度で、国から教わった技術を私利私欲と反動思想文化を流布する敵対行為に使ったと(舞台に上がった人々は)激憤し、討論(吊し上げ)が2時間も続いた」と、現場の雰囲気を伝えた。

結局、青年Aはその場で逮捕され、どこかへと連れ去られた。韓流の流布については各地で重い判決が下されているが、彼に対しても労働教化刑(懲役刑)15年になるのではないかと噂されている。

各鉱山の保衛部は、咸鏡南道反探局(スパイ取り締まり部署)と咸鏡南道反社会主義・非社会主義連合指揮部と協力し、今月末まで、鉱山に派遣された3大革命小組員と労働者全員のパソコン、タブレットPC、携帯電話を調査する予定とのことだ。

外部から集団で人を送り込むのは、北朝鮮当局の常套手段だが、対象者は行きたくないと逃げ回り、いやいや行かされた派遣先で、様々な事件、トラブルを起こすのが恒例となっている。

情報の少なかった1970年代には、革命に燃えて現地の人々を熱血指導していたであろう3大革命小組員だが、国も党も信じず、国外の情報・文化に接している今の「チャンマダン世代」に同じことをやらせようとしても、どだい無理な話なのだ。