「やまとしょうけん」

 NHKの不動のエースとされる和久田麻由子アナの産休に伴って、今春から看板番組「ニュース7」のメインキャスターを務めている副島萌生アナへの期待は高い。

 が、5月13日の放送では証券会社の名前を読み間違えるという“超”凡ミスをおかしてしまった。そんな副島アナにあがる評判を拾ってみた。

「『あおぞら銀行が大和証券グループ本社から出資受け入れ』というニュースを読み上げる際、副島アナは『大和証券』を『やまとしょうけん』と読み上げてしまいました。スタジオ外の副調整室にいる責任者がすぐに間違いだとわかり訂正していましたが、まさかそこで間違えるとは……という反応だったようです」

 と、NHKのさる局員。続けてこう嘆く。

「その後、上層部からミスを避けるためのチェックをこれまで以上に丁寧に細かくやるようにというお達しが出ました。政治家の国会内での演説原稿には読み仮名を振りまくっているものも少ないですが、ああいう状態にならざるを得ないのでしょうかね」(同)

どちらかと言えば本命は山内アナ

 和久田アナの後継を巡っては、副島アナの対抗馬として山内泉アナの名前もあがっていた。むしろ本命は山内アナだという見方が局内にはあったのだという。

「もともと副島アナはスポーツ枠で頭角を現し、『サタデースポーツ』や『サンデースポーツ』のキャスターをやっていました。その後に『おはよう日本』を担当するのですが、サブの扱いでした。“スポーツの分野では今後は難しい”と判断されたとの指摘も聞こえてきましたね。その点、山内アナは和久田アナの後継として『ニュースウオッチ9』のキャスターを務め、報道のエース候補とされてきました」(同)

 今年1月1日に能登半島地震が発生した際には、画面で地震情報を伝え続け、「東日本大震災を思い出してください」「今すぐ逃げること」などと強い口調で訴えたことが話題になっていた。

「最終的に上層部の判断で副島アナが選ばれたということなのでしょうが、今回の読み間違え以前にも、力不足と言うか自覚が足りないなどといった声があがっていました」(同)

あと2年は副島体制

「放送前の打ち合わせの席ではジャージっぽいゆるい格好をすることが多い。良く言えば脱力系の魅力を持つとも言えるのですが、気が抜けていると見る向きもいます。

 それでも本番でしっかり結果を出してくれれば、うるさいことも言われないのでしょうが、今回のようなことがあると……。番組責任者に対して積極的に質問することもあまりないようですね。まぁそれは彼女に限ったことではありませんが、もう少し勉強や深堀りする姿勢があっても良いのにという声はあります」(同)

 ニュース7はNHKの顔という位置づけだけに、「やまとしょうけん」のような想定外の読み間違えがあると、劣化の象徴と言われかねないとの危惧もあるという。

「山内アナはその点、対照的で前向きな姿勢がうかがえるようです。が、よほどのことがない限り、あと2年は副島体制が続くのは間違いなさそうです」

「ニュース7」の番組ホームページを見れば、男女が白い歯を見せてカメラ目線で微笑んでいる。しかし実のところ、多くの視聴者がNHKのニュースに求めているのは正確性や深さであって、アナウンサーたちの爽やかさではないはずなのだが――。

デイリー新潮編集部