抜群の好感度

 スポーツ報知(電子版)は昨年12月26日、「本田きょうだいを引っ張ってきた兄・太一、最後の全日本で涙 合計177・87点『僕の限界かな』」の記事を配信した。(註:全角数字を半角にするなど、デイリー新潮の表記法に合わせた。以下同)

 ***

 本田太一(22)は今季限りでの引退を宣言している。報道陣に対して万感の想いでコメントしたが、その中で妹たちにも言及した。

《女子で元世界ジュニア女王の真凜、女優とスケートを両立する望結、紗来の妹たちを引っ張ってきた兄。競技人生最後の全日本を終えて「(妹たちに)何が残せたか…。なかなか本人に伝わっているか分からないが、この2日間の僕の演技が全てかなと思う」と語った》

 兄は表舞台から惜しまれながら姿を消す一方、妹たちへの関心は日ごとに高まっている。特に視聴者の人気が高いのは、三女の本田望結(16)と、四女の本田紗来(13)だろう。

 所属事務所であるオスカープロモーションから発表されたプレスリリースによると、昨年10月以降、姉妹がそろってバラエティ番組に出演したのは、以下のような具合だ。

◆「デカ盛りハンター」(テレビ東京系列:21年1月8日放送 ※スペシャル版)

◆「ニンゲン観察バラエティ モニタリング」(TBS系列:20年11月12日、10月15日放送)

◆「火曜サプライズ」(日本テレビ系列:20年11月3日放送)

◆「くりぃむしちゅーの!THE☆レジェンド」(同:20年11月2日放送)

◆「踊る!さんま御殿!!」(同:20年10月20日放送 ※3時間スペシャル版)

人気の理由

 望結・紗来の姉妹共演でもこれほどの量だが、これが本田望結の単独出演となると、まさに夥しいプレスリリースが発表されている。

 どうして、これほどまでに売れているのか、民放キー局でバラエティ番組を制作するスタッフが解説する。

「望結さんと紗来さんはフィギュアスケーターとしての経歴だけでなく、子役としてのキャリアも豊富です。望結さんはCMタレントとしての顔もあり、2011年から家電量販店『エディオン』のCMに出演するなど実績を重ねてきました。更に昨年の下半期からはバラエティ番組でも人気者となり、最近は姉妹共演が増えています」

 そもそもタレントとして活躍する“元フィギュアスケーター”の女性は多い。

「安藤美姫さん(33)、浅田舞さん(32)と真央さん(30)の姉妹、村上佳菜子さん(26)と枚挙に遑がありません。フィギュアは人気の高いスポーツなので、タレントに転身してもらえば、テレビ局としては視聴率が期待できます。4人ともスポーツ番組や体力が必要な企画でなくとも、スタジオトークやロケ企画でも良い仕事をしてくれます」(同・スタッフ)

 例えば安藤美姫の場合、オリンピックに出場したという経歴だけでも特筆すべきものがある。彼女の場合は加えて14年、結婚せずに女児を出産した。

浅田舞と真央の“逆転”

 賛否両論を巻き起こしたのは記憶に新しいが、波瀾万丈の人生が視聴者を惹きつけるのは事実だ。現在に至るまで様々な報道が行われ、依然として高い関心を持たれている。

「村上さんは天然なキャラがバラエティ番組とマッチしました。同性に好かれるクラスの人気者というポジションですね。浅田真央さんは銀メダリストという輝かしい実績に加え、自然体でタレントっぽくないところが、逆にタレントとしての魅力につながっています」(同)

 興味深いのは浅田舞だ。少なくとも“元フィギュアスケーター”としては「真央の姉」という視線に苦しんでいた時期があったようだ。

「ある時、舞さんは世間の目を気にせず、自分らしさで勝負するよう決心したそうです。番組では特別に面白い発言が飛びだすタイプではないのですが、ルックスの魅力と、リアクションの良さで視聴者の支持を得ました。結局、タレントとしては真央さんを超えてしまったのです」(同)

 こうした先輩たちが切り開いた道を、早くも歩いているのが望結と紗来の姉妹というわけだ。

「今でも、現役を引退しないとバラエティ番組には出演しない、という不文律はあります。事実、二女の本田真凜さん(19)の場合は、スポーツ番組に出演することはあっても、バラエティとなると稀です。ところが望結さんと紗来さんは、現役でありながらバラエティに出演しています。この珍しさに視聴者が反応しているのは間違いないでしょう」(同)

「スケートの上手なタレント」

 フィギュアスケートに詳しい方なら、率直に言って選手として見ると、真凜と望結の間に“差”があるのをご存知だろう。

 19年の第88回全日本選手権で、真凜の総合順位は8位だった。同年の西日本ジュニア選手権で、望結は17位だった。

「そうしたことは視聴者もよく分かっていて、望結さんは『フィギュアの上手い女優・タレント』として見ているのだと思います。実際のところ芸達者ですし、タレントとしての資質に恵まれています。トークやリアクションの好感度が高く、老若男女に愛されるタイプです」(同)

 紗来の場合、今後はタレントよりフィギュアスケーターとして比重を置く予定だという。

「バラエティ番組での紗来さんは、まさに計算ゼロの、素のままで出演してくれるのが最大の魅力です。フィギュアスケーター兼子役という肩書はインパクト充分ですし、望結さんと仲良し姉妹なのですから、もう鬼に金棒でしょう。視聴者の好感度が高いのは誰でも納得だと思います」(同)

 東京オリンピックの開催が危ぶまれる中、気がつけば北京で開かれる冬期オリンピックは来年の2月に迫ってきた。

 どうやらスポーツの部門でも、バラエティの部門でも、本田姉妹に注目が集まる機会は今年、更に増えそうである。

週刊新潮WEB取材班

2021年1月18日 掲載