7月16日、「#家族募集します」(TBS)が放送されたが、予告編には“第3話は8月13日!!”というテロップが流れた。7月23日から東京五輪が始まるとはいえ、3回分(4週間)はいくら何でも空きすぎだ。そこには、コロナ禍と戦うテレビマンの苦渋の決断があった。

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「#家族募集します」は、男女4人と子ども3人が、ひとつ屋根の下で一緒に暮らす姿を描く。主演は重岡大毅(28、ジャニーズWEST)で、ゴールデン・プライム帯の連ドラ初主演だ。

 経営難のお好み焼き屋の2階を賃貸することで立て直そうと思いついたのが、重岡の幼なじみで住み込みの従業員を演じる仲野太賀(28)だ。ドラマは、彼がSNSで《#家族募集します》と投稿したことから始まる。

 妻を亡くして一人息子を育てるシングルファーザーの重岡、シングルマザーで小学校教員の木村文乃(33)が共同生活候補となった。第2話では、シングルマザーでミュージシャン志望の岸井ゆきの(29)が息子と共に飛び込んできて、いよいよメンツが揃ったところだった。

 第3話は、予告編によると、重岡がこれまで隠してきた母の死を息子に告げるという重要な回だ。にもかかわらず、4週間のお休みである。気を持たせすぎ、というよりも忘れられちゃうのでは……。民放のドラマスタッフが言う。

撮影はキーパーソンの復帰待ち

「仲野がコロナに感染したため、TBSも止むに止まれずの判断だったようです。彼は主演の重岡との共演シーンも多く、ドラマの舞台となるお好み焼き屋の住み込みですから、出演時間も長い。ドラマのキーパーソンですからね。彼が戻ってこなければドラマが進まないのです」

 仲野のコロナ感染は、7月11日に発表された。第1話が放送された2日後のことだった。

「彼は6月中旬まで、4月クールの土曜ドラマ『コントが始まる』(日本テレビ)の撮影をしていました。それがクランクアップした直後に、『#家族募集します』に合流したわけです。初回放送に向け深夜まで撮影を続けて、2話までは何とか撮り終えたのですが、それ以降はほとんどストックがない状態。彼がコロナに感染してしまったので、撮影続行を断念したのです」

 4週間の休みは、“五輪中継”だけのためではなかったということか。

「24時間テレビ」にも波及

「本来第3話を放送するはずだった7月23日は、東京五輪の開会式ですが、TBSに放送予定はありません。TBSが五輪を中継するのは翌週30日です。仲野は2週間後には戻ってくるはずですから、8月6日から放送再開することも可能だったでしょう。それでもスケジュール的にギリギリとなるので、大事をとって約1カ月の猶予を設けたということでしょう」

 昨年のコロナ禍では、各局が撮影困難に陥り、放送中断も相次いだ。今年は感染対策も完璧で、撮影も順調に進んでいると思われた。しかし、現場の危機感は昨年以上だという。

「今年、東京では20代、30代の若い人の感染が50%以上を占めるようになっているので、スタッフはとにかく神経を使っています。普段からマスクをしていても、ドラマは本番ではマスクを外さなくてはなりませんし、アクリル板も立てられません。どんなに気をつけていても、感染リスクは減りません。万が一、出演者がコロナに感染しても、穴を空けずに放送するためには、最低でも2週間の余裕を持ったスケジュールで進行しないとダメでしょう」

 例えば、4月クールに放送した『恋はDeepに』(日テレ)は、主演の石原さとみがコロナに感染した。

「彼女の場合、2月4日に感染を発表し、それから2週間撮影がストップしました。実は、日テレは最悪のケースを想定して、4月クールのドラマを1月にクランクインしたそうです。もっとも、彼女の次の作品のスケジュールが決まっていたため、ずれ込ますことができず、9話が最終回になってしまった。ですから、苦肉の策の特別編は、彼女がほとんど主演しない、総集編のような内容になったそうです」

 目下、心配のタネは五輪中継だという。

「五輪中継は生放送ですからね。キャスターが感染したら、代役はいませんからね。日テレは、その後に放送される『24時間テレビ』についても心配しているでしょうね」

 8月21、22日に放送される今年の「24時間テレビ 44」は、メインパーソナリティをKing & Princeが務める。

「昨年はコロナの心配もあって、1グループではなく、井ノ原快彦を中心に増田貴久(NEWS)、北山宏光(Kis-My-Ft2)、岸優太(King & Prince)、重岡大毅(同)の選抜制にしたのですが、今年はキンプリのみ。メンバーが1人でも感染したら、全員が欠席になる可能性もあるでしょう。しかも、リーダーの岸優太(25)は、『ナイト・ドクター』(フジテレビ)、永瀬廉(22)は朝ドラ『おかえりモネ』(NHK)に出演中です。どちらも出演者が多いので、感染のリスクはある。また平野紫耀(24)も、『24時間テレビ』内の主演ドラマ『生徒が人生をやり直せる学校』の撮影中。彼は教師役ですが、学園ものだけに若い役者が多いのも心配だそうです」

デイリー新潮取材班

2021年7月23日 掲載