おディーン様が5年ぶりに日本テレビに帰ってきた。4月から土曜ドラマ枠で放送されている「パンドラの果実〜科学犯罪捜査ファイル〜」の主演はディーン・フジオカ(41)だ。すでに6月からHuluでシーズン2が配信されることも決まっている。異例の好待遇だそうだが、視聴率は芳しくない。それゆえ日テレ上層部も、Hulu上層部も、頭を抱えているという。

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「パンドラの果実」は、中村啓の小説「SCIS 科学犯罪捜査班」(光文社)を原作にしたサイエンスミステリーだ。原作のサブタイトルに“天才科学者・最上友紀子の挑戦”とあるように、そもそもの主人公は天才女性科学者なのだが、ドラマ版の主人公は警察官僚役のディーンだ。ちなみに、天才科学者・最上友紀子役は岸井ゆきの(30)である。

 4月23日の放送開始以来、数々の難事件を解決してきたのだが、初回視聴率8・3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区、世帯:以下同)を皮切りに、6・6%、5・0%、5・5%と低空飛行を続けている。日テレ関係者は肩を落として言う。

「ディーン・フジオカさんのドラマをなんとかシリーズ化しようと、日テレとHuluとの共同制作という形を取りました。制作スタッフも精鋭を集め、映画『踊る大捜査線』シリーズや『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズなどで実績のある制作会社ROBOTに発注し、中でも映画『海猿』シリーズやドラマ『MOZU』(TBS)などヒット作の多い羽住英一郎さんに監督を務めてもらっています。主題歌もディーンさんの新曲を採用するなど、力を入れた作品でした。それだけに、それぞれの上層部も頭を抱えているわけです」

 もっともディーン主演のドラマは、これまでも視聴率はよくない。

平均2桁はない

 民放の連ドラ初主演は、武井咲とのW主演「今からあなたを脅迫します」(17年、日テレ)で、平均視聴率は6・1%だった。初の単独主演「モンテ・クリスト伯―華麗なる復讐―」(18年、フジテレビ)は6・2%。単発で井浦新とW主演だった「レ・ミゼラブル 終わりなき旅路」(19年、フジ)は7・0%。これまで最高の数字を上げた「シャーロック アントールドストーリーズ」(19年、フジ)も9・9%である。女性人気は高いが、それほど数字を持っている俳優というわけではないようだ。

 とはいえ、日テレとは5年ぶり2度目のタッグということになる。

「ディーンさんを最初に主役に抜擢したのは日テレです。しかし、『今からあなたを脅迫します』では、彼と所属事務所に借りを作ってしまいましたからね。なので、今度こそという思いがあったんです」

「今からあなたを脅迫します」は、クランクイン直前に武井がEXILE TAKAHIROとの結婚と妊娠3カ月であることを発表して話題となった。

 週刊新潮も「武井咲、つわりでドラマ撮影に支障… 主演ディーンは怒髪天」で詳しく報じ、記事は現在もデイリー新潮(17年11月13日配信)で見ることができる。

すでに興味なし?

「当時、お腹の子のために代役を立てるべきという意見もありましたが、撮影はそのまま続けられました。武井のつわりが重くなると彼女の出演シーンをカットせざるを得なくなり、その代わりにディーンさんの出演シーンが増えていきました。W主演なのに、一方のシーンが減り、もう一方は増えるわけですから、脚本も変えざるを得なくなります。書き換えるたびにストーリーに歪みができてしまい、出来も良くなくなる。当然、視聴者も離れ、散々な結果に終わったのです」

“ディーン怒髪天”も当然だったかもしれない。

「あの時の借りを返すべく、今回は様々なプラス材料を用意して、気持ちよくオファーを受け入れてもらったわけです」

 そこまで気を遣うのも珍しい。

「彼の所属事務所アミューズは、サザンオールスターズなどアーティストの芸能事務所として有名ですが、福山雅治さんや深津絵里さんなど多くの俳優も所属しています。大泉洋さんをはじめとするTEAM NACSとも業務提携していますから、顔色を窺わざるをえないのでしょう」

 その甲斐もなく、残念ながら視聴率はなかなか上がらず……。

「ここから巻き返しを図るには、主演俳優に番宣に稼働してもらわないと難しい。ディーンさんにもお願いしたいところなのですが、先日は『シャーロック』(フジ)の劇場版『バスカヴィル家の犬』の完成報告会に登壇していました。すでに『パンドラの果実』には興味がないのかもしれません」

 そうは言っても、6月からはHuluでシーズン2がスタートと発表済みだ。

「シーズン2は5〜6話が予定されているそうですが、すでに撮影も始まっているそうです。地上波で人気のなかったドラマは、配信で新作が作られても視聴されません。Huluもそれを承知の上で撮影せざるを得ない状況です。われわれは事務所に気を遣うあまり、パンドラの箱を開けてしまったのかもしれません」

デイリー新潮編集部