俳優の香川照之(56)が性加害問題で「THE TIME,」(TBS)の金曜MCを降板してからひと月になる。彼がMCを務めた8月の平均視聴率は4・3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯:以下同)だった。だが、安住紳一郎アナ(49)が急きょ代打を務めた9月2日放送の視聴率は4・9%に上がった。何とも皮肉な話だが、その後はどうなったのか。

 ***

 そもそも香川がMCを務めていた「THE TIME,」は、崖っぷちの状態だった――そう話すのは、民放プロデューサーだ。

「8月5日と翌週12日の視聴率は4・0%で、3%台が目前となっていました。19日は4・6%と持ち直し、『週刊新潮』が香川の性加害を報じた翌26日は生謝罪を行って4・7%に上がりました。生謝罪の注目がなければ、月平均はもっと低かったでしょう」

 香川の生謝罪によって騒動は収まりかけた。しかし9月1日、「週刊新潮」が新らたに香川の銀座クラブでの狼藉ぶりを写真付きで報じると、TBSは彼の降板を決断した。翌2日に急きょ登板したのが安住アナで、視聴率は4・9%へとアップしたわけだ。

「香川降板で視聴率が急上昇と報じたメディアもあったが、所詮は4%台でした。翌週9日からは、木・金曜の進行だった江藤愛アナ(36)をメインに、杉山真也アナ(38)と宇賀神メグアナ(26)の3人体制となり、9日は4・4%、16日は4・6%、23日は2・3%と、結局これまでと大差ない数字に戻ってしまいました。そもそも安住アナがMCを担当する月〜木曜も、それほど変わりませんけどね」

リニューアルの連続

 昨年10月にスタートした「THE TIME,」は、人気、実力ともにTBSのNo.1である安住アナをMCに起用したことで大いに注目された。もっとも、安住アナは月〜木曜の担当で、金曜MCに抜擢されたのが香川だった。

「安住アナは人気番組を抱えていました。『ぴったんこカン・カン』は9月末で終了させましたが、土曜午後には『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』の収録があり、夜にはビートたけしさんとのコンビがウリだった『情報7daysニュースキャスター』の生放送、日曜午前には彼が自由に話すことができるラジオ『安住紳一郎の日曜天国』がある。これに月〜金曜の『THE TIME,』まで働かせたら休みがなくなってしまうということで、金曜に香川を入れたわけです」

 TBSがなぜ香川を選んだのかは、デイリー新潮「新番組『THE TIME,』の金曜担当は香川照之、TBSがわざわざ起用した特別な理由」(21年10月01日配信)で報じた。

「鳴り物入りでスタートした『THE TIME,』でしたが、放送開始3週間後にはプチリニューアルを行い、今年4月にもリニューアルを行った。それでも数字が上向く気配はなく、図らずも今回、MC降板というこれまでにない大きな“テコ入れ”が行われたわけです。それでも同時間帯の他局からは大きく水をあけられた状態になっています。江藤アナたちは悪くないと思います。アクの強い香川の顔を見せられるよりも朝らしい番組になったという感じでしょうか」

香川のギャラは最低でも100万円

 なぜ「THE TIME,」の視聴率は上がらないのだろう。

「朝番組は生活習慣の一部なんです。若者情報が知りたい人は『ZIP!』(日本テレビ)、ニュースを手っ取り早く見たい人は『グッド!モーニング』(テレビ朝日)、朝は爽やかに迎えたいという人なら井上清華アナを中心とした『めざましテレビ』(フジテレビ)と棲み分けが出来上がっているところに、『THE TIME,』は乗り込んできた。かつての『ズームイン!!朝!』(日テレ)の列島リレーが好きな人は見るかもしれませんが、視聴習慣を変えさせることができなかった。そのため、誰がMCをやっても4%台のままなのです」

 数字の低さは香川だけの責任ではなかったというわけだ。

「それでも高額なギャラが発生した分、彼の起用は無駄だったと思います。TBSで同時間帯に放送されていた『朝ズバッ!』(2005〜2014年)のみのもんたさんのギャラは、1本200万円と聞いています。『あさチャン!』(2014〜2021年)の夏目三久アナは50〜60万円くらいでしょう。香川の場合は、日曜劇場の常連俳優ということを考慮して、最低でも1本100万円。金曜だけとはいえ、年間5000万円です。これだけの予算が浮いたわけです。担当プロデューサーなら内心喜ぶところです」

 一方で心配なのは安住アナという。

ついに独立か

「彼が香川とどれくらい親しかったかは分かりませんが、『THE TIME,』で同じMCを務める同志という気持ちはあったでしょう。今年3月には『Nキャス』でコンビを組んでいたたけしさんを降板で失っています。たけしさんと仲が良かったことはよく知られていましたから、2つの番組で相次いで相棒を失ったことをどう考えているのか。彼は総合編成本部アナウンスセンター局長待遇ですから、香川の待遇も知っていたはずです。出世したとはいえ、たとえ『THE TIME,』を月〜金曜で担当しようとも所詮はサラリーマンですから、年収3000万円を超えることはない。それどころか香川が降板したからと、週1日しかない休日を返上して引っ張り出される生活にも嫌気がさしてくるかもしれません」

「THE TIME,」を辞めればいいのでは?

「もともとやりたくなかったと公言していた『THE TIME,』ですから、番組を辞めれば心も体も楽になるでしょう。しかし、局を挙げてスタートした番組ですから、辞めるには独立するしかありません。彼は今、世間の反発を買わずに番組とTBSを辞めるタイミングを模索しているはずです。早ければ来年4月とか……」

デイリー新潮編集部