女優の山田杏奈(21)が初舞台に挑戦し、“若手実力派”の1人として注目を集めている。11月3日から20日まで世田谷パブリックシアター(東京・三軒茶屋)で上演された『夏の砂の上』だ。

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 劇作家・松田正隆が執筆、1999年読売文学賞戯曲・シナリオ賞を受賞した『夏の坂の上』を、栗山民也が演出したという話題作だった。

 栗山は紫綬褒章や菊田一夫演劇賞を受賞したトップクラスの演出家。キャストも田中圭(38)、西田尚美(52)、尾上寛之(37)と豪華な顔ぶれだった。担当記者が言う。

「田中圭さんは仕事を失い、妻にも家出された主人公を演じました。山田さんは、主人公から見ると妹の子供、つまり姪っ子の役でした。あるきっかけで主人公と同居することになる16歳の少女という設定です」

 メディアの反応としては、時事通信が山田にインタビューし、新境地を開いたと評価している(註)。

「すでに演技力が高く評価されていた山田さんでしたが、初舞台ですから、ひょっとするとプレッシャーを感じていたのかもしれません。インタビューでは《「これまでの価値観を捨て、真っさらな気持ちで演じたい」》と抱負を語りました。『挑戦は必ず糧になる』とエールを送る関係者も多いようです」(同・記者)

 山田は大手芸能事務所「アミューズ」に所属している。同事務所には、同世代の清原果耶(20)がいる。

「ひらいて」の衝撃

 山田が初舞台で一定の成果を収めたことで、「山田さんが清原さんに肉薄しつつある」との声が出ているという。民放キー局のディレクターが言う。

「山田さんは2011年、少女コミック誌『ちゃお』(小学館)の誌面モデルオーディションに合格し、アミューズに所属することが決まりました。モデルから女優への転身は早く、13年にはTBSのドラマに出演しています。その後はドラマ出演を積み重ねるうちに演技力が業界で話題となり、若手女優として着実に地歩を固めていったのです」

 特に評価が高かったのが、21年に公開された主演映画「ひらいて」(監督・首藤凜、ショウゲート)だったという。

「原作は綿矢りささんの同名小説(新潮文庫)で、映画のレイティング(年齢制限)はPG12指定でした。女性同士のキスシーンもあり、業界内では『清原さんと並ぶ清純派が、思い切った作品に出演した』、『山田さんは根性がある』と絶賛されました。この時も新境地を開いたと評されましたが、今回の舞台『夏の砂の上』も同じ評価を受けたことになります」(同・ディレクター)

吉高由里子の影響

 アミューズのナンバーワン女優といえば、吉高由里子(34)だろう。その後に続くのが清原、そして山田である。

「20代前半の女優は、才能がある人がひしめいており、文字通りの激戦区です。例えば、東宝芸能に所属する福本莉子さん(22)や研音の桜田ひよりさん(19)、ソニー・ミュージックアーティスツ(SMA)とエージェント業務提携を結んでいる森七菜さん(21)という具合です」(同・ディレクター)

 アミューズとしては、どうしても山田と清原の2人に“同世代間競争”を勝ち抜いてほしい事情があるようだ。

「吉高さんが2024年放送予定のNHK大河ドラマ『光る君へ』で主演を務めるからです。女優がNHKの朝ドラと大河の2本で主演を務めることは、さらに高い“ステージ”に上がったことを意味します。日本トップクラスの女優だと認められたことになるわけですが、その結果、プライベートでも大きな変化が起きることがままあるのです」(同・記者)

高まる期待

 事務所としては、吉高を全面的にサポートするため、今から準備を進める必要があるという。

「極端な話、大河の撮影が終われば、いつ電撃的に結婚が発表されてもおかしくはありません。大女優となる吉高さんは、大人の女性でもあります。プライベートは彼女の自由であることは言うまでもありません」(同・ディレクター)

 結婚だけなら仕事を続けることはできるが、出産となると一定期間は女優活動を休む可能性がある。アミューズとしては「将来、看板女優が仕事をセーブする」ことを念頭に入れなければならないわけだ。

「アミューズは、山田さんと清原さんに、『吉高さんの後を継ぐ大女優』になってほしいと願っています。現時点では清原さんが二番手ですが、山田さんにも追いつけ追い越せで頑張ってほしいと考えているでしょう」(同・ディレクター)

註:山田杏奈が初舞台 「真っさらな気持ちで」(静岡新聞:11月10日夕刊)

デイリー新潮編集部