40年以上にわたり高級クラブとしてその名を銀座に轟かせてきた「クラブ由美」。名物オーナーママの伊藤由美氏が人知れず夫婦の契りを結んでいた、ある大物経営者が先月12日に亡くなったという。日本を代表する大人の街・銀座の恋の物語は、どのような結末を迎えたのか。

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 政界では故・安倍晋三元首相や細川護煕元首相(86)、石破茂氏(67)、野田聖子氏(63)など。財界ではセガサミーの里見治(はじめ)会長(82)やニトリの似鳥昭雄会長(79)など。1983年に開店して以降、これまで「クラブ由美」にはそうそうたる顔ぶれが足を運んできた。

「若い頃の由美ママは毎晩ロールスロイスで自身のお店に出勤しておりイケイケでしたが、近年は月刊誌『正論』や『東京新聞』で連載を持ったりビジネス書を何冊も上梓したりと、文化人としての活動に注力しています。『徹子の部屋』(テレビ朝日系)に銀座のママとして初めて、出演を果たしたこともあるほどです」(銀座の遊び人)

公然の事実

 最近、そんな彼女が実は結婚しており、相手の男性が亡くなったといううわさが銀座中で飛び交っている。

「そのお相手とは医薬品卸大手『メディパルホールディングス』の名誉会長、熊倉貞武さんです。彼は1月12日、由美ママと暮らしていた高層マンションのペントハウスのご自宅で、心不全のため79歳で亡くなられたのだとか」(同)

 彼女は仕事上、熊倉氏との婚姻関係を積極的に明かしてはいなかったが、

「近しい人にとっては公然たる事実でした。たびたびSNSに熊倉さんを登場させていましたしね」(同)

正月は夫婦でハワイ

 メディパルホールディングスの昨年3月期の連結売上高は約3兆3600億円。熊倉氏は同社で2002年から12年まで社長を務め、以降の16年までを会長として過ごし、最後は名誉会長として生涯を閉じた。

 同社の有価証券報告書を見ると、17年まで熊倉氏は大株主の欄に名を連ねている。その後、保有していた株式を全て売却したとすれば、50億円以上のカネを手にした計算になる。

 熊倉氏の古くからの友人はこう語る。

「熊倉さんはメディパルホールディングスの前身、旧クラヤ薬品の創業家に婿入りし、出世しました。敏腕経営者でしたが、ゴルフやバンド活動など趣味が多彩な紳士でもありました」

 13年に妻を亡くしてからは独り身だったが、

「約2年前に由美ママと再婚したと聞いています。熊倉さんは毎日、ホテルのスパで体を温めてから『クラブ由美』に通う生活を続けていました。21時ごろに自宅に帰ってからもビールを飲み、由美ママの帰りを待つ時間が至福だったと。今年の正月は夫婦でハワイに行ったようですが、帰ってきてから体調を崩し急逝してしまったのです」

由美ママに聞くと…

 彼女が13年に上梓した著作『銀座の矜持 「クラブ由美」が30年間、一流を続けられた理由』(ワニ・プラス)の中で、熊倉氏は敬愛する由美ママにこのような言葉を贈っていた。

〈ママがすべてを掌握しているという安心感、気遣われているという安心感。(中略)だからついつい足が向いちゃうんですよ、「クラブ由美」に。〉

 当の由美ママに熊倉氏の件を聞くと、

「3月に仲の良かった安倍さん(元首相)と同じ増上寺で社葬が行われます。銀座とゴルフと音楽を愛した素敵な方でした……」

 現在、「クラブ由美」のVIPラウンジには熊倉氏の遺影が飾られており、故人をしのんで合掌する客が絶えないという。

「週刊新潮」2024年2月22日号 掲載