口説きに行っている

 岸田文雄首相の政務秘書官の山本高義氏(52)が昨年来、銀座の高級クラブに通いつめてきたことが週刊新潮の取材でわかった。その原資に浮上した官房機密費の扱いや首相秘書官が辞任するか否かの議論が浮上していることについてお伝えする。

 記事をざっとおさらいしておこう。

・岸田首相を30年にわたって支え続ける政務秘書官の山本氏が昨年秋以降、銀座のクラブに通いつめている。多い時で週に2・3回。たいてい1人でやってきて1回7〜8万円ほどを支払う。

・あるホステスがお気に入りで、いわゆる同伴のみならずアフターにも連れ出す。能登半島地震の後にも銀座通いは続いており、1200〜1400万円程度の政務秘書官の収入だけでは賄い切れるものではなく、カネの出所が疑われる。

・ある首相秘書官経験者は、通常でも遊ぶ余裕がないほど忙しい仕事なのに、震災対応や政治とカネの問題などで最大限の緊張状態であるはずの現在、飲み歩くとは緊張感が無さすぎる、と厳しく指摘している。

どうせ官房機密費でしょ

「記事を読みました。百歩譲って誰かとの飲み食いならまだキズは浅かったと思いますが、大抵1人なのが事実だとしたらホステスを口説きに行っているわけですから弁解の余地がないという声が聞こえてきますね」

 と、政治部デスク。

 本人は直撃取材に対して、店に行ったこと自体を否定している。証拠写真まであるのだが、それでも認めようとしない。

 さらに岸田事務所は「プライベートについては、把握していません」と言うのみで、問題だと考えていないようだ。

 同伴やアフターもしているというあたりから見ても、クラブで高度な密談をしていたとは考えられないところである。
しかし結局のところ、どうして銀座の高級クラブに通うような余裕があるのか。

「カネの出所として“どうせ官房機密費でしょ”という指摘が圧倒的です。松野博一前官房長官が更迭直前、5000万円弱の機密費を引き出したとの報道があったばかりで、タイミングが悪すぎますね」(同)

機密費の管理は

 永田町には領収書が不要のカネがいくつかあり、その1つが官房機密費。管理は官房長官の専権事項との話もあるが、具体的にはどういったものなのだろうか。

「実際に管理しているのは、内閣官房に置かれる内閣総務官室です。トップの内閣総務官はキャリアの次官クラスが務めることになっています。もっとも、機密費を収納する金庫の管理は部下が担っており、例えば“首相が必要だと言っている”と秘書官に言われれば特に問題なく拠出されるはずです。そういった実態も踏まえて、“どうせ官房機密費でしょ”との声が強いのだと思います」(同)

 カネに色はついておらず、領収書も要らず誰にも使途を説明していないとなると、本人が認めない限り、実態は不明のままだが、松野氏の一件や裏金問題がくすぶる中、丁寧な説明が必要だろう。むろん説明が可能なら、であるが――。

政務秘書官がコロコロ変わる

 山本氏をめぐっては当然、辞任論が浮上しているが、クビを切るのはそう簡単ではないのではないかとの指摘もあるようだ。

「岸田政権が誕生した2021年10月に山本氏は政務秘書官になりましたが、22年10月に長男・翔太郎氏と交代し、山本氏は岸田事務所に戻りました。が、23年6月、翔太郎氏にスキャンダルが重なったことで事実上更迭され、再び山本氏が返り咲いています。つまり、1年ごとにコロコロ変わってきた政務秘書官が1年も経たずに、加えてスキャンダルでまた辞めてしまうのはどうか? という懸念が官邸内にあるわけです」(同)

 現在、政務秘書官は元経産次官の嶋田隆氏と山本氏の2人体制で、基本的には嶋田氏が司令塔として各方面にパスを回し、パスを受け、政権運営を支えている状況だ。

「嶋田氏の働きぶりがすごく、山本氏は正直ヒマ。だから銀座に頻繁に通えたのでしょう。クビを切るのをためらえば身内に甘いと言われかねず、とはいえ“長年の忠臣”を切りたくはなく、岸田首相としては複雑な心境でしょう」(同)

 ここでも国民不在の議論が展開されそうだ。

デイリー新潮編集部