6月20日の都知事選公示日に出馬表明した暇空茜氏(本名・水原清晃氏 41)がウェブインタビューに応じた。前編では、出馬を決めたきっかけは「石丸伸二氏の当選を阻止するため」と語った同氏だが、いまだ顔写真すら公表せず女の子のイラストを代わりに用いている。街頭演説も行わずにネットだけで選挙を戦い抜くという同氏に、「本気で都知事になるつもりはあるのか」直撃した。(前後編の後編)

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知事になれば顔をオープンすることは覚悟している

――顔も出さないまま出馬していますが、本気で都知事になろうと思っていますか。

 本気です。表明から今日までXやYouTubeで僕が発信している言葉を見ていただければわかってもらえると思います。顔を表に出さないのは殺されるからです。

――誰に殺されるのですか。

 僕をよく思ってない勢力から依頼された人じゃないですか。これまであまり明かしていませんでしたが、表に出している住所に不審者が来たりしたことが何回もあるんですよ。1年以上前から。

 立候補段階の今はただのYouTuberなので消されるリスクがありますが、都知事になれば危険も込みで責任を負うのは当然のこと。顔をオープンにすることは覚悟しています。

――それで本当に1400万人の都民の命を守るトップになる覚悟があると言えるのでしょうか。

 覚悟がないわけではありません。顔を出さない方が今は選挙戦略上メリットがあると考えているのです。最初は顔を出さない変な候補でいた方が埋没しない。有力候補になってから顔を出すのは意味があると思うので、選挙戦の途中で顔を明かす展開が訪れるかもしれません。

 もちろん当選したら、ちゃんと公務は全部やりますよ。やっぱやめますとか、リモート都知事になりますとか無責任なことはしない。普通に今までの都知事と同じように都庁に出勤するし、記者会見もやります。

1億6000万円以上のカンパを受けたが、一円たりとも懐に入れていない

――公約は「公金チューチューをなくす」と「東京都をデジタルで楽しませる」の2つとしていましたが、都知事の仕事には少子化や高齢者対策、教育問題など多岐にわたります。

 noteに政策集として追加で出しているので見ていただきたいです。

 例えば、小池都知事が来年度から進めると言っている地下鉄のシェルター化については反対です。核ミサイルが飛んできた時、約1400万人いる都民の中で地下鉄に避難できる人などせいぜい1万人いるかいないかくらいです。こんな無駄なお金を使うよりは警察の予算を増やし、万一の内乱工作に備えるべきです。

「公金チューチュー」というのは、僕が追及した「Colabo問題」ばかりではありません。Colaboなどに東京都が拠出していた若年女性支援事業の予算はせいぜい2億円くらいで、東京都全体の予算を考えれば小さな額です。僕が問題視しているのはNPOや一般社団法人に対しての公金の出し方が無法状態になっている構造です。そこを徹底的に精査し見直していきたいと思っている。

――政治家として未経験者ですが、自身の強みは何だと考えていますか。

 実績じゃないですか。僕の今日までの人生すべてです。僕は嘘をつかずにこれまで有言実行でやり通してきた。勤務していたゲーム制作会社で裏切りにあって追い出され、裁判になったときは3億円の和解を蹴り、0円か6億円かの勝負をして、判決で6億円を勝ち取りました。

 Colabo問題でも1億6000万円以上のカンパを受けながらも、一円たりとも懐に入れずに、儲けにもならない住民訴訟を戦い続けてきました。

選挙公報とXとYouTube、新聞広告だけで戦います

――つまり、選挙を金儲けにしていると公言しているNHK党とは違うと。

 全く違います。一緒にしないでいただきたいです。

――都知事になれば4万人の職員を束ねるばかりでなく、議会ともうまくやっていかねばなりません。今までのネットを舞台に一人で戦うという手法は通用しません。

 昔、大手ゲーム製作会社でチームリーダーとして人の上に立っていましたから、マネージメントの経験は豊富にあります。チームで戦うネットゲームでも僕は日本一強いチームを率いていました。例え遊びのネットゲームとはいえ、何十万人が参加するゲームの世界です。それなりのマネジメント能力や公正さがなければ1位にはなれません。

 もちろん政治が魑魅魍魎の世界であることは理解しています。清廉潔白に寝技、腹芸もやっていくつもりです。僕は自分が現実的な人間だと自負している。さっきのシェルターの話もそうですが、全員助けたいという綺麗事を言う人もいますがそれは無理です。

 他の候補者はふわっとした聞こえのいい政策ばかり述べていますが、僕は具体的で実現可能な政策を掲げている。掲げた公約を実現させるために邁進していく覚悟です。

――今回の選挙戦では、選挙カーも使わず、街頭演説もせず、政見放送にも出ず、ポスターも出さないとのこと。ネットのみで戦い抜くということですか。

 選挙公報とXとYouTube、新聞広告のみです。毎日、ひたすら投稿して動画をあげるだけの選挙戦です。

国会議員になるつもりはない

――手応えは感じていますか。

 そういうことは考えないようにしています。やると決めたら最後までやり抜くだけです。

――今回、敗れたら今後も政治家を志そうという気持ちはあるのですか。

 最初で最後の戦いだと思っています。僕は国会議員とかにはなれないと思うし、なるつもりもありません。金にも困っていなし、行動が縛られる議員になるメリットなんかない。

 国会議員と違って、条例案や予算案の提出権を持つ知事の権限は大きい。自分の手腕一つで社会を変えることができる、やりがいのある仕事です。本気でなりたいと考えていますし、今は都知事になることが自分の責務だと考えています。

 前編【都知事選に出馬の暇空茜氏を直撃「石丸伸二さんは“鬼滅オタク”なんかじゃない」「彼だけは落としたくて出馬を決めました」】では、ネット上で大きな話題になり、暇空氏が出馬の意向を固めるきっかけとなった「石丸氏VS暇空対談」について暇空氏が語っている。

デイリー新潮編集部