前回の衆院議員総選挙から約4年。この間、自民党は不祥事連発で、城主不在の“スキャンダル選挙区”がいくつも誕生した。中でも頭を抱えているのは、自民党東京都連だという。

「2019年のIR汚職で東京15区の秋元司氏が離党。さらに、今月3日には9区の菅原一秀氏が有権者買収疑惑で議員辞職。二つも空白選挙区を抱えることになってしまったのです」(政治部記者)

 とはいえ、政治家を志す者たちにとって、自民党都連の空白選挙区はまたとない“出物”。なり手には事欠かないとも思える中、

「自民党はそこから、元ミス日本の松野未佳氏(25)を出馬させるのでは、と囁かれているんです」(同)

 未佳氏の家系はある意味複雑。父は元衆院議員の松野頼久氏(60)で、民主党や維新の党など、もっぱら野党畑を歩んできた。一方、頼久氏の父、つまり未佳氏の祖父は農林相や防衛庁長官を歴任した故・頼三氏。小泉純一郎元総理も師と仰いだ自民党の大物である。

 結局、政治家志望の未佳氏が頼ったのは、父ではなく祖父の人脈だった。

「昨年には、小泉元総理を通じて二階俊博幹事長と面会。野田聖子幹事長代行に教えを請うなど“自民党の政治家”になるための修業を積んできたのです」(同)

 未佳氏の戦略は功を奏し、

「二階氏は都連に彼女の“教育”を指示。晴れて都連預かりとなり、現在は選対本部で選挙のイロハを学んでいるそう」(同)

 それでも前途は多難だ。

「15区も9区も、出物とはいえ、いわば事故物件。無罪を主張する15区の秋元氏は、次の衆院選も無所属で出馬する意向で、そうなれば無所属の柿沢未途(みと)衆院議員と三つ巴の混戦です。9区も野党共闘が決まっていて小選挙区での当選はほぼ不可能。国政進出を狙う若手都議もいますから、突然出てきた未佳氏が公認候補となれば、ハレーションも起きかねません」(同)

 都連の担当者は、

「幹事長室からの紹介で、都議選の仕事を手伝ってもらっているだけです」

 頼久氏に愛娘の進むべき道を尋ねると、

「(都連預かりの件は)聞いていますが、あくまでも勤務の一環だと思います。娘にも“何年か勤めてまず勉強。その姿を皆さんに見ていただいて、それでも声をかけてもらえるなら”と伝えています。まずきちっと勉強して、それからなら話は分かりますが、次の選挙というのはあり得ません」

 父の教えは届くか。

「週刊新潮」2021年6月17日号 掲載