10月31日の投票日に向け、世間は選挙モードに突入している。そんな中、今回の選挙には立候補せず、政界引退を決めたのに、テレビマンから注目されている人がいる。国民民主党の山尾志桜里氏(47)だ。元政治家コメンテーターとして、早くも“当選確実”なんだとか。問題はご本人のやる気次第というのだが――。

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 山尾氏といえば、小学校6年の時にミュージカル「アニー」の初代アニーを務めたタレント性、そして美貌の持ち主であり、東大法学部卒業後は司法試験に合格して検察官になった才媛でもある。才色兼備の彼女を政界に招いたのは民主党だった。2009年の衆院選で愛知7区から出馬して初当選。12年は選挙区のみならず比例復活もかなわず下野するも、14年に返り咲き、17年には3期目の当選を果たした。

“ヤメ検”らしい舌鋒鋭い国会質問や憲法問題などで働く姿が注目される一方で、不倫騒動や政治資金問題、議員パス不適切使用など数多のスキャンダルに見舞われた。

 引退を発表した彼女は多くのインタビューに答えているが、誰もが思うのは、なぜ辞めるのかということだ。スキャンダル報道のせいなのか、そのため当選できないと思ったのか。

山尾:報道がどうとか、当落の可能性で自分の行く末を決めることは既にやめている。自分がどの立場で社会貢献するのがベストかということで決めた。(時事通信・9月20日付)

山尾:それが原因なら週刊誌報道が出た前回選挙で辞めた。当落の可能性では判断していない。(朝日新聞・10月15日付)

菅野志桜里で再スタート

 もっとも、前回の選挙の時とは違って、不倫相手の元妻の自殺、自身の元夫から損害賠償請求訴訟を起こされるなど、状況はより深刻化している。では、引退後は何をやるのかと問われると、

山尾:私自身、悪名も含めてある程度の知名度を持った状況で思うのは、しょせん知名度は「箱」。ごみを入れればごみ箱、宝石を入れれば宝石箱になる。中身や発信の内容で勝負をしていきたい。国会の外に出たら「山尾志桜里」をやめて、本名である「菅野(かんの)志桜里」として、自分らしい活動をスタートしたい。(朝日新聞・9月2日付)

山尾:世代交代が来るのを待つ受け身の議員もいますが、私はこのまま議員で居続けるのではなく、「外から永田町の空気を変えたい」と思いました。安全保障政策も含め、自由に議論しあえるプラットフォームをつくり、改憲を目指す。そんな「令和の自由民権運動」をやりたい。(夕刊フジ・9月3日付)

 具体的に何をやりたいのかピンとこないが、そこに目を付けているのがテレビマンだ。民放ディレクターが言う。

豊田真由子の可能性

「元政治家コメンテーターとして起用できないか注目されています。現在この枠は、元自民党の金子恵美(43)一強と言っていいでしょう。杉村太蔵(42)もいるにはいますが、1期しか務めていませんし、“薄口評論家”といわれるだけに内容は薄いですからね。やはりテレビとしては女性がほしい」

 金子氏は飽きられたのだろうか。

「飽きられたわけではありません。政治や社会問題を語れる元政治家のコメンテーターは他にいませんから」

 最近は「このハゲーーーーーーーー!」の元自民党衆議院議員・豊田真由子氏(47)を公衆衛生や政治行政の専門家として起用する番組もあった。

「彼女も東大法学部卒業の才女で、しかも山尾さんとは同年入学です。それだけに、仰ることは冷静で正確です。しかし、視聴者が彼女に求めるのは、残念ながらそこではないんですよ。『このハゲーーー!』までは求めないものの、もう少し“熱”や“毒”があれば、金子さんを脅かす存在にもなれたと思います。もちろん、ご本人は世間のイメージを払拭したいと思っているでしょうから、そうしたポジションは求めていないのでしょう」

 山尾氏なら、金子氏のライバルになり得ると?

炎上上等

「十分なり得ます。東大卒で元検察官、そして元政治家という経歴は、金子さん以上です。しかも政治家として、当選2回の金子さんよりも長い3期務めていますからね。金子さんだって“不倫政治家の妻”“ダメ夫の妻”といったマイナスのイメージから出発し、それを逆手にとって人気者になっています。山尾さんもそれが可能と見るテレビマンは少なくありません」

 とはいえ、山尾氏の場合は自身が元凶の不倫疑惑は未だに尾を引いている。彼女を起用すれば、テレビ局にだって苦情だってくるかもしれない。

「彼女を起用しようとする番組なら、一定数の苦情、炎上は気にしないでしょう。程度にもよりますが、炎上狙いの番組だってあるはずです。コメンテーターとしては政治や社会問題を切ってもらうのが狙いです」

 炎上あり、で番組は作られる。

「情報系ワイドショーは、炎上タイプのコメンテーターが一人くらいいたほうが話題にもなり、注目度もアップしますからね。橋下徹や東国原英夫をはじめ、『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日)の玉川徹や長嶋一茂、『めざまし8』(フジテレビ)の古市憲寿や三浦瑠麗、『ゴゴスマ〜GOGO!Smile!〜』(TBS/CBC)の古舘伊知郎、『サンデーモーニング』(TBS)の張本勲など、炎上込みのコメントが期待されます。山尾さんなら、自身の発言をきっかけにスタジオが激論になったり、ネットニュースになってアンチが騒ぎ出すようなヒール役ができるでしょう。今は問題児のイメージが強いですが、ヒールを上手く演じれば、テレビの世界で成功する可能性があります」

 今回の選挙特番に呼ぶ局もあったりして。

「今は裁判も抱えているので、すぐに番組に起用するのはギャンブル的要素が強いですね。しかし、金子一強だった元政治家コメンテーター枠に、山尾さんが名乗りを上げる可能性はあると思います」

デイリー新潮取材班

2021年10月28日 掲載